浅田次郎『勇気凛々ルリの色』シリーズ

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

 

『勇気凛々ルリの色』『勇気凛々ルリの色 四十肩と恋愛』『勇気凛々ルリの色 福音について』。

浅田次郎氏は、1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞、いまや売れっ子の作家である。
が、実は高校時代に、将来作家になろうと決心してから、本が売れるようになるまで、随分苦労された方だった。自衛隊に2年間入隊し、その後も自衛隊的生活(毎日腹筋数百回とか)を続けているという、作家としては異端的な「体育会的体質」の持ち主。
そして、裏家業、否、もうひとつの本家業は、競馬の予想屋。

 「かつて同居した禽獣の数は、のべ百匹をくだらないであろう」というその動物好きに敬意を表してよほど「エッセイ・随筆(日本)」にこのシリーズをいれようかと思った。
が、私の欲をいえば、これほどの猫好き動物好きの人が、猫エッセイを書いていないということがけしからん。猫エッセイを書いてください。ということで「番外編」に入れておく。

 何しろ自衛隊で鍛えた体の持ち主なので、その仕事ぶりはめちゃくちゃだ。興に乗れば何時間もぶっ続けで書き続ける。疲れるとそのままひっくり返って眠る。布団にはいかない、ましてや着替えたりはしない。しばらく寝ると、ガバと起きあがって、続きを書く。家人の方々は、浅田氏がひっくり返って寝始めると、まずその腕に猫を抱かせる。そしてそのまま放っておくそうな。
直木賞受賞決定の電話を待つ間も、落ち着かない浅田氏は、まず「猫をくれ」という。猫を抱いて、見事受賞したか、または惜しくも落選したか、その運命的電話を待つのである。

 『勇気凛々ルリの色』は、1冊目では猫は出てこない。
2冊目『四十肩と恋愛』の中で2章各6ページだけ『禽獣について』及び『失踪について』というエッセイがあり猫が登場する。
3冊目『福音について』では、『おまじないについて』の1章6ページ半しか猫の章はない。
あとは上記直木賞受賞の章などにちらちら出てくる程度だ。

が、この3冊目にはもう一つ、『いのちについて』という面白い章がある。ここで浅田氏は、猫達に虐められていた子ネズミを助ける。そして、とんでもないところに入れて育てはじめる。そのとんでもない場所とは・・・

これはご自分で読んでみてください。読まれた方の特権です。

(2003.04.27)

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『勇気凛々ルリの色』『勇気凛々ルリの色 四十肩と恋愛』『勇気凛々ルリの色 福音について』

  • 著:浅田次郎(あさだ じろう)
  • 出版社:講談社文庫
  • 発行:1999年、2000年、2001年
  • NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
  • ISBN:4062646137(9784062646130)、4062647974(9784062647977)、4032730626(9784062730624)
  • 319、313、350ページ
  • 登場ニャン物:ミーコ、 民子(斎藤民子)、チョロ(小笠原チョロ)、ミルク(稲田ミルク)、クロ、ムータン、キャラ
  • 登場動物:ネズミ、他

 

 


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浅田次郎『勇気凛々ルリの色』

浅田次郎『勇気凛々ルリの色』
4.3

動物度

1.0 /10

面白さ

8.5 /10

猫好きさんへお勧め度

3.5 /10

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