書評:クリス・ダレーシー『龍のすむ家』

龍のすむ家

 

龍と、猫と、そして何よりリスの、ドタバタファンタジー

下宿人募集――ただし、子どもとネコと龍が好きな方。

乏学生デービット・レインは、この広告を見て、ぜひ応募したいと思った。自分は子どもとはいつも仲良くなるし、猫は大好き。龍は・・・最近は見かけない動物だから、問題ないだろう、と。
そして、さっそく、新しい下宿に引っ越した。

ルーシーはリスのことで夢中だった。デービットもたちまち、リス騒動に巻き込まれる。片目を怪我したリスを救うために、ルーシーと一緒に東奔西走。意地悪な隣人と争ったり、リスのことを調べに図書館にいったり、リスの小説を書いたり。

が、「何か奇妙」なのだ。

家の中から変な音が聞こえてくる。不思議な光を火事と間違えたり、妙に熱かったり。

デービットは、次第に、疑問を抱くようになって・・・

龍のすむ家

龍のすむ家

最初から最後まで、ドタバタ、ドタバタ、一瞬も落ち着いている間がないという印象をまず第一に持った。ファンタジーの部類にはいる小説なんだろうけど、こんなに落ち着きが無くては、正直、しっとり味わえない・・・

デービットがなぜ見たこともないリスのことで、あれほどムキになるのかも理解できないし、母親のリズがなにをしたいのかもよくわからないし、娘のルーシーはキーキーうるさいばかりで、こんな子どもが近所にいたらたまったもんじゃないだろうなとしか思えないし。

うーん、つまり、あまり私好みのストーリー展開ではなかった、ということのようで(汗)。ファンタジー好きな方なら、おおいに楽しめそうな内容ではあるが。

猫のボニントンだけはマトモだ。ボニントンは、この物語の中では明らかに脇役扱いだけど、活躍すべき場面ではちゃんと活躍する。猫らしくて大変よろしい。

それから、鉛筆かチャコールで描かれたと思われる挿絵もステキです。

(2017年9月21日)

龍のすむ家

龍のすむ家

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『龍のすむ家』

    • 著:クリス・ダレーシー Chris d’Lacey
    • 訳:三辺律子(さんべ・りつこ)
    • 出版社 : 竹書房
    • 発行年 :2003年8月13日
    • NDC : 933 (英文学)
    • ISBN : 9784812412541
    • 原書 : The Fire Within ; c2001
    • 338ページ、白黒イラスト(カット)
    • 登場ニャン物 : ボニントン
    • 登場動物 : 龍たち(ガズークス、グウィネヴィア、ガウェイン、グウェンドレン、グレース、グラッフェン)、 ハイイロリスたち(コンカー、スニガー、リングテイル、チェリーリー、バーチウッド、シューター)

 

目次(抜粋)

  • 第一部 はじまりの火花
  • 第二部 内なる炎
  • 作者より、読者のみなさんへ
  • 訳者あとがき

 

著者について

クリス・ダレーシー (Chris d’Lacey)

妻とともに、英国レスター市に暮らす。子どものころの夢は何とデヴィット・ボウイのようなロックスターになることだったらしい。児童書を中心に著作多数。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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龍のすむ家

龍のすむ家
52.5

猫度

4/10

    動物度

    8/10

      面白さ

      4/10

        おすすめ度

        5/10

          Pros

          • 動物のために必死になる人たちに好感
          • 絵が私好み

          Cons

          • ドタバタしすぎ

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