藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

副題:病気・バイ菌・寄生虫たちとの上手なつきあい方。

『東京スポーツ』連載コラム『カイチュウ博士の虫の居どころ』の一部に加筆、修正し、再構成したもの。

↑の、せいでしょう。
私は藤田先生の大ファンですが、・・・この本はちょっと・・・くどい、ってか、
くどすぎ!

何が九度以下、いえ、くどいかと言えば、「誰じゃ~アレ?」ではなく、「ダジャレ」です。
度が過ぎるオヤジギャグはたいてい煙たがられますが、本を前に「もう、じぃ~っ」と座って「文字」で読むダジャレは耳で聞く以上に・・・(大汗)

1日に1章ずつ読むスポーツ新聞ならこれで良いんです。さぞ面白い人気コラムだったろうと思います。
でも1冊の本としてまとめられ、そのために加筆修正もされたのなら、もうすこしダジャレを削って欲しかったなあ、というのが私の個人的かつ正直な感想です。

しかし、よく考えれば内容的には、こんな病気があります、こんな病気もありますと、様々な病気や感染症をずらずら紹介している本ですから、うんざりするほどのダジャレで飾らないと、つまらなくなるか、でなければ読者がドヨ~ンと落ち込んでしまうかもしれません。
あまりにくだらない(失礼!)ダジャレのオンパレードに惑わされて、病気の本を読んでいることをつい忘れてしまうんですから、やはり藤田センセの作戦勝ちかもしれませんね。

この本、猫と関係する記述はごく少ないのです。
「第3章 細菌どうしてる?」の中の、「多数の猫を飼う人はサルモネラ菌に注意」と「犬猫から病気をひき起こす『パスツレラ菌』『バルトネラ菌』」の2項だけ、計たった4ページだけです。

ですから、猫本サイトにアップするに相応しいかどうかは疑問なんですけれど、他ならぬ藤田センセの本ですから、やっぱりアップしちゃいます。

猫と人の人畜共通感染症について、ではなく、単に人の感染症について、ダジャレに充ち満ちた本で楽しく読んでみたい方に、お奨めの本です(^_^;)。

(2009.12.9.)

藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

『「万病」虫くだし』
病気・バイ菌・寄生虫たちとの上手なつきあい方

  • 著:藤田紘一郎(ふじた こういちろう)
  • 出版社:廣済堂出版
  • 発行:2005年
  • NDC:498(衛生学、公衆衛生、予防医学)
  • ISBN:4331511049、9784331511046
  • 319ページ
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:寄生虫たち

目次(抜粋)

第1章 体にいい寄生虫、悪い寄生虫
第2章 虫を生かすか殺すか
第3章 細菌どうしてる?
第4章 ウイルスを撃退する人間、共生する動物
第5章 美しきウンコとトイレ
第6章 肥満くだし
第7章 正しいダイエット、危険なダイエット
第8章 髪の悩み解消法
第9章 心臓病・脳卒中を予防する
最終章 がんを退治する

著者について

藤田紘一郎(ふじた こういちろう)

中国・旧満州に生まれる。東京医科歯科大学医学部を卒業し、東京大学大学院医学系研究科博士課程を修了。医学博士。87年、東京医科歯科大学教授。同大学名誉教授、人間総合科学大学人間科学部教授。専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。マラリア、フィラリア、成人T細胞白血病やエイズ関連の免疫研究、人畜共通感染症の研究治療を続けている。著書に、『笑うカイチュウ』(講談社、講談社出版文化賞科学出版賞)、『体にいい寄生虫』(ワニブックス、講談社文庫)、『ウンココロ』(実業之日本社)など多数ある。新聞、雑誌、テレビ等のメディアにも幅広く登場し、「カイチュウ博士」と呼ばれ、親しまれている

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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藤田紘一郎『「万病」虫くだし』

6.4

動物度

9.5/10

面白さ

5.0/10

情報度

8.0/10

愛猫家へお勧め度

3.0/10

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