石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

 

副題『健康に育てるための飼い方完全ガイド』。

この本、1ページ目にどきっとさせられた。

のびのび空間は健康の第一歩
広さは1頭あたり1部屋以上で
(中略)
人間の数とねこの数を合わせた部屋数があるのが、もっとも望ましい広さといえます。(後略)
page14

おっとっと~
うちは、今風に言えば4DK+Sの、6部屋である。それに対しねこ8ニャン。ごめんね、ちょっと狭すぎるね。

この本は、ねこの病気の説明もあるけれど、それ以上に、病気予防を目的とした本である。
現代に生きるねこの一番の敵はストレス。
どうすればねこが快適に暮らせるか。
ねこの性質や行動パターンについて。
去勢や避妊の必要性。
病気にしない餌の与え方。
病気早期発見のための健康チェック項目。
その他その他。
最初の約100ページが上記のような説明に費やされている。

次にいろいろな病気の説明が約80ページ。

最後の章は、獣医さんと上手につきあう方法。
よい獣医さんの選れ微方や、病院へつれていくときの注意点、予防接種について、など。
そして、最後の「あとがき」でこう書いている。

ところで、動物学ではねこを動物種と見るので「ネコ」と書きます。私はこの書き方が嫌いで、ウイルスの学名でネコを使わなくてはならない場合以外は避けています。これは人間を「ヒト」と核のと同じくらい相手に対する尊厳が欠けた呼び方だと思うからです。同じ理由で本書ではねこの数え方を1匹ではなく1頭とし、ねこに尊敬の気持ちを込めました。
page207

さすが石田先生だ。

ところで、この「ねこのお医者さん」、私が持っているのは1994年発行の本だが、最近新しい版も出版されたらしい。
内容は同じなのだろうか、それとも改訂部分があるのか内容を見ていないのでわからないが、今から購入される方は新しい版の方でぜひ。

(2007.3.12)

石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

石田卓夫『ねこのお医者さん』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『ねこのお医者さん』
健康に育てるための飼い方完全ガイド

  • 著:石田卓夫 (いしだ たくお)
  • 出版社:講談社
  • 発行:1994年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:4061953648 9784061953642
  • 207ページ
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

  • はじめに
  • 第1章 ねこが健康に暮らすための環境作り
    • のびのび空間は健康の第一歩
    • 安心で快適な寝床が必要
    • その他
  • 第2章 病気予防のための餌とボディケア
    • 餌の時間と回数は規則正しく
    • バランスの取れた栄養補給で元気に育てる
    • その他
  • 第3章 病気早期発見のための健康チェック
    • 毎日の体調チェックが大切
    • その他
  • 第4章 ねこのお医者さんによる病気カルテ
    • 感染症
    • 血液・循環器系の病気
    • その他
  • 第5章 獣医さんと上手に付き合う方法
    • よい獣医さんの選び方教えます
    • ねこの健康管理は獣医さんといっしょに
    • その他
  • あとがき

 

著者について

石田卓夫 (いしだ たくお)

日本獣医畜産大学獣医畜産学部臨床病理学助教授・農学博士。東京生まれ。国際基督教大学教育学部理学科卒業。日本獣医畜産大学獣医学科卒業。東京大学大学院博士課程においてウイルス感染の病理学で農学博士号取得。東京大学医科学研究所助手を経て、カリフォルニア大学デイビス校獣医学部外科腫瘍学科留学。1988年、ねこのエイズ研究で日本獣医師会学術奨励賞受賞。専門は小動物の臨床血液学と免疫病理学で、とくにねこのウイルス感染症の研究で知られている。専門書を多数執筆、月刊「ねこ倶楽部」に、ねこの病気に関する記事を連載中。
(管理人注:現在「ねこ倶楽部」は休刊となっています)

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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石田卓夫『ねこのお医者さん』

8

猫度

9.8/10

面白さ

6.5/10

情報度

8.0/10

猫好きさんへお勧め度

7.5/10

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