加藤由子『ネコスタシー』

加藤由子『ネコスタシー』

 

写真:山下寅彦。『すべての猫好きの安眠のために』。

面白くて、可愛くて、写真も最高!
猫好きにはたまらない本だ。

この本の欠点は、薄すぎること。
134pしかない。
この3倍の厚さがあってほしかった。

加藤さんのねこ・フーちゃんが実によい。

たとえば、新聞や読書をじゃまする場面。
必ず載ってきてじゃまをする。
うちのチャトランと同じ。

チャトランは、新聞を広げると、どこにいても必ず飛んできて、上に乗っかる。
それも、実に器用に、読んでいる記事の真上に乗る。
広げた新聞は大きいから、「なら記事Aをやめて記事Bを読もう」と変更すると、むくりと起きあがってわざわざ記事Bの真上に移動してまたゴロリと転がる。
新聞をめくれば、ザザーッ、バリバリバリ、と紙をネコパンチし猫キックし、しまいには新聞紙の間にヘッドスライディングする。
もう、じゃまでじゃまで、とても読めたものではない。

フーちゃんも、あらゆる手を使って加藤さんのじゃまをする。
加藤さんも、もう長い間、新聞を最後まで読めたためしがない。

それでも、かわいい。
かわいくてかわいくて、どうして猫ってこんなに可愛いのだろう・・・
加藤さんの愛情がひしと伝わってくる。

そして、猫は相変わらず、好き勝手なことをして、我が儘の限りを尽くしているのだ。

写真もすばらしいものばかり。山下寅彦さんの写真だから、良くて当然なのだが。

(2002.4.10)

加藤由子『ネコスタシー』

加藤由子『ネコスタシー』

加藤由子『ネコスタシー』

加藤由子『ネコスタシー』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『ネコスタシー』

  • 著:加藤由子 (かとう よしこ)
  • 写真:山下寅彦(やました とらひこ)
  • 出版社:日本出版社
  • 発行:1994年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:4890483365 9784890483365
  • モノクロ
  • 登場ニャン物:フー、サン
  • 登場動物:-

 

 

著者について

山下寅彦(やました とらひこ)

写真家。広告・雑誌の仕事のかたわら、80年代半ばより、自宅の猫、自宅周辺を徘徊する猫たちを撮り始める。

加藤由子 (かとう よしこ)

日本女子大学卒。生物学(動物行動学)専攻。卒業後、移動動物園に従事。1976年以降、フリー。動物関係のライターおよびエッセイスト。日本動物行動学会会員。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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加藤由子『ネコスタシー』

8.3

動物度

9.9/10

面白さ

7.0/10

猫好きさんへお勧め度

8.0/10

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