本村伸子『関節に関与する疾患と遺伝』

本村伸子『関節に関与する疾患と遺伝』

 

『犬と猫のためナチュラルケアシリーズ3 – 過剰繁殖によって苦しみを与えられた家族を守るために』。

ホリスティック医療の観点から書かれた獣医学シリーズ3冊目。

今、膝の上でハナがキレイキレイしている。
コロンと寝転がったまま、後肢をひょいと頭の横まであげて、アンヨの肉球や指の間をペロペロ舐めているのだが、そのなんとも柔軟なこと!と思ったら、さらにくねっと体を横に折り曲げて、アンモニャイトを通り越した複雑怪奇な格好で「リラックスしている」。
もう信じられない柔らかさだ。

しかしこれが本来の猫の関節だ。
くにゃりと曲がって、しかも強靱。

その関節に異常が生じたら、猫にとってさぞつらいことだろう。
もちろん、犬にとっても。

この本は主に関節の問題について書かれてある。
犬を主眼に置いたものであることは明白だが、猫だって、スコティッシュ・フォールドが大流行の昨今、関節の問題は無視できない。

中でも無責任な交配による遺伝性の関節疾患は悲劇だ。
100%人間のせいなのだから。

ラブラドルやゴールデン・リトリーバーが流行したとき、60%もの犬たちが股関節問題を抱えていたという。
恐ろしい数字だ。
決してあってはならないことだった。

少しでも犬猫好きを自認している人なら、こういう本をじっくり読んで、関節疾患を持たせない知識と良識を備えて欲しい。

(2009.8.10.)

本村伸子『関節に関与する疾患と遺伝』

本村伸子『関節に関与する疾患と遺伝』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

犬とネコのためのナチュラルケアシリーズ

本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ6『ホルモンの異常に気付いていますか!?』
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ5『ペットの老後を健やかに!』
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ4『「胃腸が弱い」ではすまされない!』
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ3『関節に関与する疾患と遺伝』
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ2『アレルギーと皮膚疾患』
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ1『ガン/腫瘍』

 

 

『関節に関与する疾患と遺伝』
犬と猫のためナチュラルケアシリーズ3 – 過剰繁殖によって苦しみを与えられた家族を守るために

  • 著:本村伸子(もとむら のぶこ)
  • 出版社:コロ
  • 発行:2004年
  • NDC:649(獣医学)
  • ISBN:4990180313
  • 93ページ
  • モノクロ
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

はじめに

第1章 なぜこんなにも関節疾患が多いのか?
ドッグスポーツへの過剰熱/免疫系の抑制/栄養障害「欠乏と過剰」/ストレスとビタミンC欠乏/肥満の増加

第2章 関節に問題を抱えた個体への対処方法
関節の仕組み/食事療法/生活面での注意点/ホリスティック療法

第3章 有効なサプリメント
ビタミン・ミネラル/必須脂肪酸/糖質栄養/ハーブ/その他のサプリメント/関節に有効な食材

第4章 様々な関節に関する疾患
自分で出来るチェック項目/関節炎/股関節形成不全/骨折/代謝性骨疾患/捻挫と筋挫傷(肉離れや筋違い)/レッグ・ペルテス病

第5章 遺伝
ペットブームの裏側で/様々な遺伝性疾患/天使が教えてくれたこと

おわりに

 

著者について

本村伸子(もとむら のぶこ)

山口県生まれ。酪農学院大学獣医学科卒業、獣医師免許取得。日本女子大学心理学科卒業。日本獣医畜産大学大学院博士課程満期退学。大学院在学中の97年の渡米を機に、ホリスティック医学に関心を持つ。特に、ペットにとっての「食事」の重要性と「過剰ワクチン接種」の問題について、調査・研究。現在、関東と福岡を中心に、本当の意味での「病気の予防」についてのセミナーを開催している。
著書に「ペットを病気にしない」(宝島社新書)「愛犬を肥満から守る健康ごはん」(ペガサス)がある。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


ショッピングカート

 

本村伸子『関節に関与する疾患と遺伝』

8.4

動物度

9.8/10

情報度

8.0/10

猫好きさんへお勧め度

7.5/10

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA