『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

 

恐怖と笑いは紙一重。

と、裏表紙に書かれてある通り!
可愛いかわいい猫ちゃんもホラー作家の筆にかかれば・・・
恐い?可愛い?それとも、おかしい?

新居を購入した「私」。
貼りたての白い壁紙、ピカピカの床、香しい新築の香り。
しかも、その新居には彼の婚約者が。

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

男が「新しい家は・・・・いいな・・・・」と、つくづく室内を見回してしまったのも無理はない。

が!

ああ、恐ろしや!
不気味で不吉な、、悪魔のような顔の猫、「よん」。そんな猫が、新築の我が家にやってくというのだから、恐怖以外の何物でもない!

つるつるな壁は・・・
ピカピカな床は・・・

犬派の男に、いくら婚約者の愛猫だからって、そんな無理が耐えられるのか?

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

もちろん、耐えられるのである。それどころか、たちまち犬派が猫派に転身!と、猫文学/猫マンガの、お決まりのコースをたどる。

新たに子猫「むー」も迎えて、愛猫道をひたすら突っ走る・・・が、普通の猫本のお決まりコースと違うのは、猫愛に目覚めた後も、まるっきりの「ホラー(タッチ)マンガ」なのである。

猫たちは不気味でおっかない。それ以上に人間達の顔が不気味でおっかない。こんなタッチの「愛猫マンガ」、あり得んだろと思うのだが、あったんですね。

そして、コメント欄Tenzing様の評であるように、絵と写真の落差の激しさ。

好みの分かれる絵だと思います。子供にはちょっとすすめられない絵柄ですし、大人でも、こういう絵は受け付けられない人がいるでしょう。

でも好きな人はきっと、どっぷりはまっちゃうマンガだと思います。

(2014.2.2.)

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

子猫に魅了される瞬間を、こういう絵で表現できるって、すごいと思いませんか?どんな頭の持ち主なのかと感心しきりです。

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

  • 著:伊藤潤二(いとう じゅんじ)
  • 出版社:講談社 ワイドKCコミック
  • 発行:2009年
  • NDC:726(マンガ、絵本)
  • ISBN:4063376648 9784063376647
  • 109ページ
  • 登場ニャン物:よん、むー
  • 登場動物:

 


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『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』

8.7

猫度

9.5/10

面白さ

8.5/10

猫好きさんへお勧め度

8.0/10

『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』” に対して1件のコメントがあります。

  1. nekohon より:

    【推薦:Tenzing様】

    “よん”と”むー”が何やら・・・私の新居でやりたい放題!!

    「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」 (ワイドKC) [コミック] 伊藤 潤二 (著)
    古本になっても一向に値段が下がらない大人気のオカルト調猫マンガ、「よん&むー」!

    不気味な絵柄とほのぼのであるあるなネタの対比、全編オカルト調で描かれているのに途中で挿入されている本物よん&むーのカラー写真の可愛さの対比…と構成までもが素晴らしい、猫マンガの金字塔!

    作者は「富江」や「うずまき」でお馴染みのホラー大作家伊藤潤二先生。

    そんな「伊藤潤二の猫マンガ」という先入観を取っ払っても、ホラータッチで描かれた呪い顔のよんと、おっとりむーちゃんとの暮らしは面白おかしく楽しめます。

    犬派だった伊藤先生を猫派に宗旨替えさせたよん&むーに侵食されていったのは購入したての新居か!?はたまたJ君の心か!?

    「よんのザラつく舌が私の疲れた小指を熱く包み込み…まるで鼓動のように静かに…そして強く!! チュッチュッチュッチュッチュッチュッチュ」

    (2014.2.1.)

    *サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。

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