かいれめく画『はたらく細胞猫』1,2

蒼空チョコ原作、清水茜監修。TVアニメや映画になった「はたらく細胞」の猫版!
猫の病気のことがわかって勉強になる、という評を読んで、購入しました。
猫初心者の方には、たしかに勉強になるでしょう。第1~2巻で扱われているのは、ダニ予防、嘔吐、毛球症、猫ひっかき病、爪切り、突発性膀胱炎、ユリ中毒、乳腺炎、乳腺腫瘍。どれも猫には多い症状や病気です。そしてノミ・ダニ予防やユリ中毒などは、人間さえ予防していれば、猫たちが苦しむことの無いものでもあります。

まあ、どれも、すでに猫と暮らしている方であれば、とうに知っている(知っていなければならない)ものでもありますけれどね。
猫のミケが出てくること、細胞たちに猫耳や尻尾がついていることを除けば、内容的にはほぼ「はたらく細胞」と同じ・・・だと思います。思う、と書いた理由は、私は原作は、「講談社コミックプラス」で無料公開されている『はたらく細胞』緊急掲載! 熱中症の体内がホラーすぎてヤバい話を見たのと、あとはアニメをちらりとみただけで、よく知らないからです。すみません。

主人公は赤血球。かわいい女の子の姿をしています。白血球のイケメン男子が準主役級に登場します。ほかの登場人物(細胞)たちも、女性たちは美しくあるいはかわいらしく、男性たちも美形ぞろいです。

そして、猫の脳内で最も優位な存在は、大脳皮質でもその他でもなく、
ネコの脳内では「理性」よりも「本能」・・・
大脳辺縁系が優位なのだよ
page 82
猫の体にとっての「敵」は、モンスターの形で現れます。見るからに不気味な外見、悪意に満ちた行動で、ひとめで悪役とわかる存在。

赤血球はもっぱら逃げ回るだけですが、白血球や、さまざまな免疫細胞たちが、おそろしい敵に果敢に向かっていきます。しばしば敵は強力すぎて、もうダメかと思われる瞬間も多々ありますが、細胞たちは助け合いながら、自分たちの持てる力をそれぞれ必死に発揮して、なんとか敵をやっつけていきます。
それでもかなわない敵には、どこからか頼もしい助っ人が現れます。助っ人、すなわち、動物病院での処置。早期発見からの適切な処置で、猫さんの体は助かります。
愛猫を守るためには、様子見などせず、病院に行きましょうという啓蒙にもなりますね。
全体的に元気いっぱい、活力にあふれた絵柄で、大人も子供も楽しく読める内容となっています。ネコさんのかかりやすい病気も知ることができます。
といっても、知識獲得を第一目的とした内容ではではありません。わいわいとマンガを楽しんだ結果、ネコの病気についても知ることができてよかった、って感じ?
猫さんと暮らされている方、とくにお子さんもいらっしゃる方、ぜひどうぞ。


※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

目次(抜粋)
第1巻
- 第1話 ダニ予防
- 第2話 嘔吐
- 第3話 毛球症
- 第4話 猫ひっかき病
- 第5話 爪切り
第2巻
- 第6話 突発性膀胱炎
- 第7話 ユリ中毒
- 第8話 乳腺炎
- 第9話 乳腺腫瘍(前編)
- 第10話 乳腺腫瘍(後編)
『はたらく細胞 猫①』
- 原作:蒼空チョコ(あおぞら ちょこ)
- 漫画:かいれ めく
- 監修:清水茜()しみず あかね)
- 出版社:株式会社 講談社
- 発行:2024年
- NDC:726(マンガ、絵本)
- ISBN:9784065342732
- 159ページ
- モノクロ
- 初出:月刊少年シリウス2023年7月号~11月号
- 登場ニャン物:ミケ
- 登場動物:ダニ
