2024年7月4日 / 最終更新日時 : 2024年7月23日 nekohon 古典・伝承文学 松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(2) ←【松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(1)】に戻る 『甲子夜話』で「虎」が出てくる部分の原文 すべて、平凡社東洋文庫(電子書籍)より、[1]等は東洋文庫の巻数を表します。太字はすべてnekohonによるもの。 なお、「虎 […]
2024年7月4日 / 最終更新日時 : 2024年7月23日 nekohon 古典・伝承文学 松浦静山『甲子夜話 正編』1~6(1) 江戸時代、猫の価格が高騰した 松浦清(号:静山)の『甲子夜話』は、江戸時代を代表する随筆です。当時の世相がこれでもかと事細かく記録されていて、歴史的にも大変重要な資料となっています。 文政4(1821)年11月17日の「 […]
2023年11月23日 / 最終更新日時 : 2024年2月15日 nekohon 古典・伝承文学 久須本文雄『座右版 寒山拾得』 俗塵を離れ、無心の境地で。唐代の隠者が残した詩。 私が初めて「寒山・拾得」の名を知ったのは高校生の時、森鴎外の『寒山拾得』からでした。寒山・拾得・豊干禅師、さらに彼等の詩集を編集した閭丘胤(りょきゅういん)について、史実 […]
2023年7月27日 / 最終更新日時 : 2023年7月27日 nekohon 古典・伝承文学 『古典文学動物誌』 古典の世界に棲む動物の百科! 全部で126種の動物たちを、まず「実在の動物たち」112種と「幻想の動物たち」14種に大きく分類。実在の動物たちはさらに、獣・鳥・虫・魚・介にわけて紹介しています。 【実在の動物たち】 【幻 […]
2023年7月24日 / 最終更新日時 : 2023年7月24日 nekohon 古典・伝承文学 御伽草子『鼠の草子』 鼠が、ある美しい姫を妻にするが・・・ あらすじ 何時の時代か、京の四条堀川の院のほとりに、鼠の権頭(ごんのかみ)という、とても長生きな鼠がいた。その鼠がある時、家臣の穴掘の左近尉(あなほりのさこんのじょう)を呼んで言うこ […]
2023年7月14日 / 最終更新日時 : 2023年7月15日 nekohon 古典・伝承文学 御伽草子『猫の草子』 鼠と猫の言い分をある尊い僧が聞く。 「御伽草子」は、室町時代につくられた散文体の読物の総称。『浦島太郎』『鉢かづき』『ものくさ太朗』『一寸法師』『酒呑童子』等、今も親しまれている作品は多い。 『猫の草子』あらすじ 国土安 […]
2023年2月19日 / 最終更新日時 : 2023年2月21日 nekohon 古典・伝承文学 根岸鎮衛『耳嚢(みみぶくろ)』(2/2) ←もどる:根岸鎮衛『耳嚢』(1/2) 巻之九 猫の怪の事 現代語(逐語訳ではありません) 文化十一年、日光東照宮に修復工事があって、江戸から大勢出かけたが、御徒目付(おかちめつけ)の梶原平次郎が、当地の知り合いへ言ったこ […]
2023年2月19日 / 最終更新日時 : 2023年2月20日 nekohon 古典・伝承文学 根岸鎮衛『耳嚢(みみぶくろ)』(1/2) 『耳嚢(みみぶくろ)』について 『耳嚢』は旗本根岸鎮衛(ねぎしやすもり)が、天明から文化にかけて三十余年間に書継いだ随筆です。内容は、耳に挟んだ奇談や雑話など、今の言葉でいえばゴシップ話に近いものから、生活の知恵や治療法 […]
2022年9月19日 / 最終更新日時 : 2022年9月23日 nekohon 古典・伝承文学 景戒『日本霊異記』 日本で「ねこ」が登場する最古の文献。 『日本霊異記』の正式名称は『日本国現報善悪霊異記(にほんこくげんぽうぜんなくりょういき)』。南都薬師寺の僧・景戒(きょうかい)が著した説話集で、日本最初の短編小説集でもあります。およ […]
2022年6月21日 / 最終更新日時 : 2022年6月21日 nekohon 古典・伝承文学 『宇治拾遺物語』 鎌倉時代前期に成立した編者未詳の説話集 『宇治拾遺物語』に収められている話は全部で197話。日本だけでなく、中国、さらにはインドの話も集めた説話集です。 「説話」などと書くと堅苦しく思われるかもしれませんが、全然そんなと […]
2022年4月27日 / 最終更新日時 : 2022年12月15日 nekohon 古典・伝承文学 菅原孝標女『更級日記』 夢見がちな平安少女の前に現れた猫。 平安時代を代表する日記文学のひとつ『更級日記』にも、猫が登場します。その登場シーンはとても短いのですが、なんとも不思議なエピソードとなっています。 『更級日記』の主人公は菅原孝標女(す […]
2021年12月16日 / 最終更新日時 : 2023年3月28日 nekohon イヌ 曲亭馬琴『南総里見八犬伝』其の四:その他、総論 『南総里見八犬伝』について。 『南総里見八犬伝』(なんそうさとみはっけんでん、旧字体:南總里見八犬傳)が執筆されたのは、文化11年(1814年)~天保13年(1842年)、制作年数28年という、大長編伝奇小説です。九輯九 […]
2021年12月16日 / 最終更新日時 : 2021年12月16日 nekohon イヌ 曲亭馬琴『南総里見八犬伝』其の三:絵から抜け出た妖虎 其の一:紀二郎と八房・与四郎 其の二:人に化けた山猫 其の三:絵から抜け出た妖虎 其の四:その他、総論 無瞳子の虎(ひとみなしのとら) 昔、宇多天皇が生きた虎を送られたことがありました。天皇は巨勢金岡(こせのかなおか)と […]
2021年12月16日 / 最終更新日時 : 2021年12月16日 nekohon イヌ 曲亭馬琴『南総里見八犬伝』其の二:人に化けた山猫 其の一:紀二郎と八房・与四郎 其の二:人に化けた山猫 其の三:絵から抜け出た妖虎 其の四:その他、総論 数百年も生きてきたというヤマネコ。 犬飼現八は、下野庚申山に恐ろしい野猫(やまねこ)が住んでいることを知らされます。 […]
2021年12月16日 / 最終更新日時 : 2021年12月16日 nekohon イヌ 曲亭馬琴『南総里見八犬伝』其の一:紀二郎と八房・与四郎 曲亭馬琴(1767-1848年)『南総里見八犬伝』(なんそうさとみはっけんでん、旧字体:南總里見八犬傳)は、9輯98巻106冊の長編伝奇小説。あまりに長いので、猫や虎が出てくる部分だけを抜粋、4ページにわけてレビューを書 […]
2020年12月21日 / 最終更新日時 : 2023年7月1日 nekohon 古典・伝承文学 懐弉『正法眼蔵随聞記』、鏡島元隆『道元禅師語録』 懐弉『正法眼蔵随聞記』 曹洞宗の開祖・道元禅師の垂示を、高弟の懐弉(えじょう)が忠実に記録したもの。 道元には『正法眼蔵』という大著作があります。全95巻。私が持っている岩波文庫版では、原文のみで口語訳無しという編集であ […]
2019年8月16日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫の小説(海外) スティーブンス編『奇跡を呼んだ猫たちのおとぎ話』 猫が大活躍する寓話を、世界中から。 猫が大活躍する寓話といえば、誰もがおそらく真っ先に思い浮かべるであろう『長靴をはいた猫』。 あまりに有名な話ですよね。 ペロー編(フランス)とグリム兄弟編(ドイツ)が有名 […]
2019年7月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 猫絵画集・版画集 『おこまの大冒険~朧月猫の草紙』 江戸時代のベストセラー作家x世界的浮世絵師がタッグ。 山東京山・作、歌川国芳・絵。 まさに、夢の組み合わせ。 令和の世にも名を残す大人気作家と、ヨーロッパ絵画界に影響を与えたほどの絵師が、一緒になっているだけでも魅惑的な […]
2019年3月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 古典・伝承文学 光吉夏弥訳編『ネコ猫ねこ 世界中のネコの昔ばなし』 世界中から、猫の民話・伝説を集めた本。 まず最初に、掲示板にいただいた詳細な紹介を。 【推薦:きな様】 題名のごとく、猫が出てくる昔話を集めた一冊。なんと五十話収録されています。日本からは二話。ひとつは小泉 […]
2018年9月5日 / 最終更新日時 : 2022年10月6日 nekohon 古典・伝承文学 柳田国男『日本の昔話』 猫の話は残念ながら少ないが。 秋の夜長に囲炉裏端で、代々お婆さんが孫達に話して聞かせてきたような、珠玉の昔話たち。 しかし日本の家庭や生活習慣が変化するにつれ、昔話は、語り継がれるものから、本で読むものに変 […]
2018年9月2日 / 最終更新日時 : 2022年10月6日 nekohon 古典・伝承文学 フランス民話『狐物語』 フランスで800年も語り継がれた悪賢いキツネの話。 この本を「(猫の)古典・伝承文学」にジャンル分けするのは無理があるのだが、あまりに有名な民話なので他のジャンルへの分類は思いつけず、ご了承願いたい。 脇役 […]
2018年9月2日 / 最終更新日時 : 2022年10月6日 nekohon 古典・伝承文学 ペローとグリムの『長靴をはいた猫』 『長靴をはいた猫』として世界中に広く知られている話は、ヨーロッパに古くから伝えられた伝承童話を元としています。 似たような話がヨーロッパのあちこちに流布していたと考えられます。 それを、ドイツではグリム兄弟 […]
2018年2月25日 / 最終更新日時 : 2022年10月4日 nekohon 古典・伝承文学 仏典『菩提行経』 猫のように、音をたてず、目立たないように・・・。 仏教聖典は、経・律・論の三蔵に包括されます。 先に紹介した『楞伽経』は、経蔵に含まれますが、この『菩提行経』は、論蔵に含まれます。 論蔵には、膨大な数の仏典 […]
2018年2月25日 / 最終更新日時 : 2022年10月4日 nekohon 古典・伝承文学 仏典『楞伽経』 古い仏典で見つけた「猫」という単語。 「仏教の経典に猫は出てこない」。 これは複数の書物で見た言葉です。 いずれも、猫研究では大家といわれる人々の本です。私は素直にそれを信じてきましたし、歴史的背景から見て […]
2018年2月20日 / 最終更新日時 : 2022年10月2日 nekohon 古典・伝承文学 紫式部『源氏物語』 (第一部の主人公光源氏が、第三部の主人公薫を抱く絵) . 猫は『源氏物語』では重要な”鍵”となる 日本が誇る世界の文学『源氏物語』にも猫は堂々登場する。 ご存じ全五十四帖の大長編。登場人物五百余名 […]