2024年11月15日 / 最終更新日時 : 2024年11月17日 nekohon 小説(猫番外編) アチュベ『崩れゆく絆』 「アフリカ文学の父」の最高傑作。 古くからの呪術や慣習が根づく大地で、黙々と畑を耕し、獰猛に戦い、一代で名声と財産を築いた男オコンクウォ。しかし彼の誇りと、村の人々の生活を蝕み始めたのは、凶作でも戦争でもなく、新しい宗教 […]
2024年2月1日 / 最終更新日時 : 2024年2月1日 nekohon 小説(猫番外編) クレイグ・ライス『スイート・ホーム殺人事件』 . あらすじ 主人公は3人の子供たち。エープリルは12歳、小柄で頭が切れ、髪の色はblonde(金髪)ではなくtawny(金髪に少し茶色がかかった柔らかい色)。姉のダイナは健全な14歳。弟のアーチーは10歳のいたずら盛り […]
2023年4月9日 / 最終更新日時 : 2023年4月9日 nekohon 小説(猫番外編) 西村京太郎『内房総線の猫たち』 副題:異説里見八犬伝 曲亭馬琴の超大作『南総里見八犬伝』は、名字に「犬」がつく八剣士(犬士)が大活躍する物語。しかし、里見家に本当にいた家臣たちにについていた字は「犬」ではなく・・・!? あらすじ 猫田京介(狂介)は孤児 […]
2021年11月9日 / 最終更新日時 : 2021年11月9日 nekohon 小説(猫番外編) 大石直紀『ビストロ青猫謎解きレシピ:魔界編』 古都・京都には”魔界”スポットが数多くあるが、・・・。 辻村凪子の夫が突然行方不明になって3年。夫は新聞記者だった。凪子は静岡の実家にも戻らず、京都御所近くのビストロ『青猫』で働きながら、夫を待ち […]
2020年10月6日 / 最終更新日時 : 2020年11月10日 nekohon 小説(猫番外編) 奥泉光『ビビビ・ビ・バップ』 2029年、人類を襲った大感染(パンデミック)。 かつて世界中が恐怖の坩堝に落とされたことがある。「29virus」による大感染(パンデミック)。 そのウイルスの感染力は絶大だった。出所も対処法もわからなか […]
2020年7月4日 / 最終更新日時 : 2020年11月10日 nekohon 小説(猫番外編) シートン『二人の小さな野蛮人』 動物記で有名なシートンの自伝的小説。 12歳のヤンは家族の中でいつも孤立していた。 ヤンにはきょうだいがたくさんいたが、仲が良いとはいえなかった。2つ年上の兄は、筋力と狡猾な立ち回りでヤンを支配した。1歳半 […]
2019年2月10日 / 最終更新日時 : 2022年10月7日 nekohon 小説(猫番外編) トリイ・ヘイデン『機械じかけの猫』上・下 少年の「猫」は何を知っていたのか?。 精神科医ジェームズのオフィスに、9歳の男の子が連れられてきた。名前はコナー。自閉症だという。 その男の子はあまりに青白い顔をしていたので、幽霊かと思うほどだった。(中略 […]
2018年8月13日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) ルナール『にんじん』 児童虐待が問題化している今、再読したい本。 このあまりに有名な小説を、はじめて手に取ったのは、たしか小学校中学年の時だったと思う。 たちまち背筋が震え、あわてて投げ出した。 なんて恐ろしい小説だろう! 最初の、ほんの数ペ […]
2018年8月9日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) 泉鏡花『日本橋』 紅燈の巷の、女たちの愛・・・。 一昔前の東京は日本橋界隈、芸者達がまだ数多くいたころ、そこにひっそり花開く女達の、恵まれぬまでもりんとした暮らしぶり、己の信じる愛を貫き通す、悲しいほどに強く清い精神の有り様 […]
2018年8月9日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』 鏡の向こう側には、不思議な世界が広がっていた。 『不思議の国のアリス』の続編。 『不思議の国の・・・』と同様、実に不思議な出来事が、アリスの回りに次々と起こる。 それどころじゃない。 読んでいる私の回りにま […]
2018年8月9日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』 アリスといえば、ニヤニヤ笑いのチェチャ猫。 全世界で、聖書の次に読まれた本と言われるほど、有名な本。 あまりに有名すぎて、私如きにこの本の書評なんておこがましくて出来ない。 なので、猫サイトとして、あくまで […]
2018年7月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) 村上春樹『羊をめぐる冒険 上・下』 背中に星型の模様がある羊? タイトルは『羊をめぐる冒険』だし、本文中にも「羊」は頻繁に出てくるが、ではこれはヒツジの本かといえば、どこをどう読んでも「ヒツジの本」ではない。 また、猫も出てくる。しかしあまり […]
2018年6月29日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) 佐藤春夫『田園の憂鬱』 大正8年初出の名作。 ひとりの詩人で文士が、1疋の猫と、2疋の犬と、元女優の妻を連れて、ある田舎家に引っ越した。 男はあまりに鋭敏な神経の持ち主であった。 鋭敏すぎて都会の喧騒には耐えられなかった。 都会に […]
2018年6月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) クリスティー『予告殺人』 アガサ・クリスティーの名作に、ちらりと猫が。 猫が出てくるのは、ほんの数行。 第一章No.5に2行ほどと、第18章No.3に半ページほど。 それしか登場しない猫が、随分ご大層な名前を持っているので、番外編に […]
2018年6月24日 / 最終更新日時 : 2022年10月5日 nekohon 小説(猫番外編) エラリイ・クイーン『九尾の猫』 本物の猫は出てこないけれど。 この話、実は本物の猫は一度も登場しない。猫が絞殺されたとか、されなかったとかという句が、数カ所で見られるだけだ。ので、厳密には猫本とはいえないのだが・・・ 冒頭からいきなり〈猫 […]
2018年5月23日 / 最終更新日時 : 2022年10月4日 nekohon 小説(猫番外編) 大佛次郎『赤穂浪士』 あの赤穂浪士に、猫が出てくる? 討ち入りで有名な赤穂浪士の話であるから、猫が重要な役をしめる訳ではないが、ちょっとだけ出てくる。その登場の仕方がいかにも猫好きな大佛次郎氏らしい描き方なので、猫本リストにくわ […]
2018年5月23日 / 最終更新日時 : 2022年10月4日 nekohon 猫ミステリー、推理小説(日本) 岡本綺堂『半七捕物帳』シリーズ 全6巻68話、テレビで有名な時代小説。 半七捕物帳といえば、推理小説集として、また江戸情緒ゆたかな時代小説として、とても人気の高いシリーズだろう。全部で68編。大正6年1月からおよそ20年にわたって「文芸倶 […]
2018年1月15日 / 最終更新日時 : 2023年7月11日 nekohon 小説(猫番外編) 三島由紀夫『命売ります』 命拾いした男が考えた商売。 彼は精励なまじめな社員だった。 ところが、ある日のこと。 彼が読んでいた新聞の間にゴキブリが潜り込んだ。 すると、読もうとする活字がみんなゴキブリになってしまい、なぜかその瞬間、彼は世の中の仕 […]
2017年11月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 小説(猫番外編) 星野智幸『われら猫の子』 表紙の猫がとても美しいが。 タイトルは「われら猫の子」だし、カバーの絵もきれいな猫たちの絵で、さぞ猫がでてくるだろうと期待したのですが、違いました。 収録されている11編の短編のうち、猫が出てくるのは表題に […]
2017年11月30日 / 最終更新日時 : 2022年10月1日 nekohon 小説(猫番外編) アナトール・フランス小説集12『やせ猫』 「やせ猫」という名前の場末のカフェでの話。 猫はまったく出てきません。 「やせ猫」という名前の場末のカフェに集まった人達の話です。 まだ世界的に植民地が残っている時代ならではの話です。 あ、フランスという国 […]
2017年9月29日 / 最終更新日時 : 2022年9月27日 nekohon 小説(猫番外編) 浅田次郎『赤猫異聞』 三人のうち一人でも戻らなければ戻った者も死罪、三人とも戻れば全員が無罪。 この小説に、猫は、まったく出てこない。 白状すれば、この本を見つけたとき、猫好きな浅田次郎氏がやっと猫の本を出してくれたかと喜んで買 […]
2017年9月28日 / 最終更新日時 : 2022年9月27日 nekohon 小説(猫番外編) 東野圭吾『予知夢』 テレビドラマにもなったあの「ガリレオ」シリーズ。 猫が出てくる本、というほどの登場でもありませんけれどね。 ミステリー短編集。天才物理学者・湯川学、あだ名「ガリレオ」氏が、鋭い知能と観察眼で、難事件をさらさらと解決してい […]
2017年9月28日 / 最終更新日時 : 2022年9月27日 nekohon 小説(猫番外編) 吉田修一『怒り』上・下 身元不明の3人の男たちの中に、凶悪犯がいる。 不気味な殺人事件だった。若い夫婦が自宅で惨殺されただけでない。犯人は、死体をまたいでシャワーを浴び、被害者宅で冷蔵庫をあさって食事をし、さらに壁に「怒」という血 […]