桜井海『おじさまと猫』第16巻

累計300万部突破。
ペットショップの売れ残り猫だったふうまると、ピアニストのパパさん(おじさま=神田冬樹)と、ふたりを取り巻く猫たち・人間たちの、心温まる漫画。
ストーリー
ふくまるが探し求めていたお兄ちゃんは、保護されて高御堂龍造の家にいた。パパさんの親友・小林夏人の義父で、大資産家だが、いつも「憤怒のオーラをまとっている」頑固者の”たかじい”。
人を信じないお兄ちゃんと、家族さえ信じない高御堂。はたしてこのふたりは仲良くなれるのか?そもそも、動物嫌い(だった)たかじいが猫と暮らせるのか?
そして、夏人の愛犬・茶子には、思いがけない秘密があった・・・

感想
猫は冷たく固まった心をほぐすのが大得意です。猫の丸っこさ、柔らかさ、暖かさ、控えめながらしっとりと甘えてくれる絶妙な距離感。
高御堂老人(たかじい)ほど凝り固まった心も、野良根性丸出しな猫を拾ったおかげで、みるみる解けていきます。
そう、この野良根性丸出し猫こそ、ふくまるのお兄ちゃん。信じていた家族に捨てられ、傷心を抱えながら苦労を重ね、すっかり人間不信に陥ってしまった猫。

お兄ちゃんとたかじいは、お互いを暖め合いながら、お互いの体温で解けていくのです。お兄ちゃんがもらった名前は、なんともかわいい「シフォンちゃん」。この不釣り合いな名前を、しかしお兄ちゃんは気に入っています。たかじいも、にやつきながら「シフォンちゃん」と名前を呼びます。

しかし、人間が猫のお陰で丸くなるというのは、ふつうのことです。ましてこの漫画では人間は全員、丸くなってしまうのが運命です。
私がもっと気になったのは、柴犬・茶子ちゃんの秘密と、初めて明らかにされたふくまるたちの別のきょうだいたち。
マリンちゃんとシフォンちゃんのほかにも、ふくまるのきょうだいがいた?その子達はどうなったの?さらに、茶子ちゃんが気にしている子とは?その子は今どこでどうしているの?そもそも生きているかどうかさえわからないとは・・・!?
このシリーズが優しくて暖かいのはいつものことですから、いまさらいう必要も無し。それより、続きが気になる今回の第16巻目なのでした。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像にあえてボカシをいれる場合があります。ご了承ください。


目次(抜粋)
- 122話 かくれんぼ
- 123話 暴れん坊にゃんこ
- 124話 しあわせにゃ日
- 125話 勇気を持つにゃ
- 126話 旅は道連れにゃ
- 127話 スタンドアップにゃ
- 鈍ったんだ
『おじさまと猫』第16巻
- 著:桜井海(さくらい うみ)
- 出版社:株式会社スクウェア・エニックス
- 発行:2026年
- NDC:726(マンガ、絵本)漫画
- ISBN:9784301002772
- 163ページ
- カラー口絵、モノクロ
- 初出:ガンガンpixiv2025年5月~10月、描き下ろし
- 登場ニャン物:ふくまる、マリン、つよまる、モリン、まゆゆ、ハッチー、やんやん、シフォン、ほか
- 登場動物:茶子(犬)



