『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

 

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集1』収録作品

「おけさのひょう六」

登場ニャン物=チリ

江戸時代(?)の貧しい農民の、搾取されるばかりだった悲しい現実を、鋭く評した作品。

「ブラック・ジャック:ネコと庄造と」

登場ニャン物=洋子、マモル

脳腫瘍でまともな判断力を失った男の、それは幻影か、それとも、惑わされない目で世の真実を見ることができるようになったからか。

「ミッドナイト:ACT3」

登場ニャン物=トン骨

車を運転するときは、猫の飛び出しにはくれぐれもご注意を。

「ユニコ:チャオがやってきた・さらわれたチャオ」

登場ニャン物=チャオ

ユニコは、ユニコーン、ふだんは子どもユニコーンの姿です。
特殊能力を持つ猫チャオがやってきて、大騒ぎ!

「二人のショーグン」

登場ニャン物=ピンクレディー

おちこぼれの少年、ショーグンは、猫を40匹も飼っていて。
親は東大にはいらないとダメだという。
勉強なんか全然できないし、大嫌いなのに。
あーあ、猫が身代わりになってくれないかなあ?

「シャミー1000」

登場ニャン物=シャミー

手塚治虫らしいSFの短編。

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集2』収録作品

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

「ちっぽくんこんにちは」

登場ニャン物=ちっぽ

マンガエッセイというのは流行っていますが、これはマンガ児童文学とでもいいましょうか。
文章と絵が同等の割合です。
ってか、要するに、絵本ですね。

「ブラックジャック:されどいつわりの日々」

登場ニャン物=野良猫の親子

狂った芸能界、狂った人間社会、まともな猫の親子。

「空気の底:猫の血」

登場ニャン物=妙(たえ)

猫のような人々が暮らす村から、東京に嫁いだ妙という女性。
しかし、彼女はどうしても東京から逃げ出したいと言い出します。
・・・恐ろしいSFですが、3.11の後、もはや私には荒唐無稽とは思えないのです。
あのとき、ほぼこの通りのことがおこったようなものですから・・・

「ミッドナイト:ACT。51.」

登場ニャン物=野良猫の親子

タクシー運転手と、カメラマンと、野良猫の親子。
野良猫親子は、安心して住める場所を探して、引っ越しをくりかえす。

「バンパイヤ:武州怪異記」

登場ニャン物=タマ

世はサムライの時代。
忠義猫の話。

「ライオンブックス:緑の猫」

登場ニャン物=グリーン

空飛ぶ円盤?
宇宙人?
手塚治虫キャラがつぎつぎと登場する、手塚治虫ワールド。

「鉄腕アトム:赤い猫」

登場ニャン物=(赤ネコ)

鉄腕アトムに、服を着て二本足でしゃべる猫に、イヌやらウマやらウシやらと、ドッタバタなコメディ。

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』児童書風の作品も。

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集1』『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集2』

  • 著:手塚治虫(てづか おさむ)
  • 出版社:秋田書店
  • 発行:2000年、2001年
  • NDC:726(マンガ、絵本)
  • ISBN:4253104134 9784253104135、 4253104142 9784253104142
  • 252ページ、250ページ
  • カラー、モノクロ、口絵、挿絵、イラスト(カット)
  • 登場ニャン物:書評本文中に記載
  • 登場動物:-

 


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『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』

8.7

猫度

8.0/10

面白さ

9.0/10

猫好きさんへお勧め度

9.0/10

『手塚治虫アンソロジー 猫傑作集』” に対して2件のコメントがあります。

  1. nekohon より:

    【推薦:きな様】

    題名そのまま、あの手塚治虫が猫を描いたまんがを集めた短編集です。 
    ブラックジャックや鉄腕アトムにも、猫が重要な登場にゃん物になっているお話があったのを、知りませんでした。

    2巻で13編の短編と中篇が入っています。

    娘さんである、手塚るみ子さんのエッセイ(「手塚家とニャンコ」2巻)にもあるとおり、手塚氏は特別猫好きではなかったそうなのですが、このそれぞれの作品に登場してくる猫には、愛情が込められています。

     《手塚治虫が猫を描くとき、それは単に可愛いだけの愛玩動物としての姿じゃなく、心から愛すべき”生きる同志”として描く》(エッセイより)

    あるいは、「猫」というフィルターを一枚通すことで、愛情や人間という存在について自由に語れたというのもあるのかもしれません。

    登場する猫たちが、どれも「すこぶる」付きで色っぽく、生き生きとしています。

    解説は1巻が有栖川有栖。2巻が花井愛子。どちらも猫好きな作家ですが、 猫に対する視線の微妙な違いが興味深いです。
    (男女差なのか、個人差なのか・・・)

    放映されたブラック・ジャックのヤマネコのお話が、原作にあるものなのか製作者のオリジナル・ストーリーなのかは分かりませんが、オリジナルだったとしても、手塚氏の意図をくむものになっているようですね(嬉♪)

    (2004.10.12)

    *サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。

  2. nekohon より:

    【推薦:まり様】

    19時からの新番組「ブラックジャック」を見ました。

    前半のストーリーは、西表島が舞台で、イリオモテヤマネコが密猟されるシーンからでした。
    フェリーの故障で、怪我人2人と怪我ヤマネコ1匹。ブラックジャック先生は、重症のイリオモテヤマネコから処置。
    その後、絶滅が心配されていることを話すシーンもあり、怪我が治ったヤマネコは西表島の山林にかえされました。

    ゴールデンタイムの新番組に相応しい初回だったと思います♪

    (2004.10.12)

    *サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。

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