秋月こお『王様な猫の陰謀と純愛』

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秋山こお『王様な猫の陰謀と純愛』

 

シータが人型四郎に変身して、猫思考のまま、光魚と一緒に大学に通う!

〔注〕BL(ボーイズラブ)の徳間書店キャラ文庫で出ている本につき、18歳以上向け。

『王様な猫』シリーズ、第3弾。

ヒョウサイズの黒猫シータ(人型のときは四郎)は、星川光魚の自宅に居候し、一緒に大学に通うことになった。

とはいえ・・・
人型に変身したときの四郎は、とにかく、超美形。
女子大生たちが放っておくはずがない。
四郎の周りにはワラワラと女子学生達が集まり、あからさまな争奪戦。
ところが肝心の四郎は、相変わらずの女嫌い、不愛想、無遠慮、なんといっても中身は猫なんだからどうしようもない。
光魚はうろうろ、おろおろ、もぉーいったいどうしろって言うんだ!!
ほんの少し前まで、光魚は、ふつうレベルの大学に通う、ごく平凡な男子で、これといった特別な才能はないかわりにふつうに平和な毎日で、ルックスもふつうで、・・・

「光魚は自分をわかっていないのだな」
ヒトという種族は視覚にたよりきっているから、光魚の外見だけをみて「ふつう」だと思ってしまう。
が、ネコは視覚以上に、聴覚や嗅覚が発達している。
人猫たちにいわせれば、光魚の声は素晴らしく心地よく、さらに体臭がなんともいえず香しく良い匂いなのだそうだ。
人猫たちにとって、光魚は、平凡どころでない。

「ははは、信じてないね。こっちとしても説明は不可能だ。盲目のあいてに色彩が与える感動を伝えることは不可能なとごく、わかる者にはわかるのだと鵜呑みに信じてもらうほかはない。
そしてきみが信じようと信じまいと、きみが放つ芳香は、かのマリリン・モンローが人間の男共にふりまく魅惑に勝るとも劣らないセックスアピールとして、われわれに働きかける。
その圧倒的な魅力たるや、どうにもこうにも抵抗する気にもなれないってほどの強さでね。」
page117

う、羨ましい!!
私もそんな体臭も持ち主だったらよかったのに。
私、人間の男になんてモテなくてぜんぜんかまいません、ってか、人間関係なんて面倒なだけでモテたいなんて全然思わない。
けど、ネコにはモテたい!モテた~~い!!!
だから庭にも畑にもマタタビやキャットニップを植えているし。
車にはキャリーと猫缶を常備していつ捨て猫に出会ってもよいように準備万端だし。

と、まあ、光魚とは、こんな特異体質の男子学生なので。
黒猫シータ(四郎)と公認のカップル(つがい)となった後も、他の人猫に隙あらばと狙われたり。
その一方で、四郎のお世話も大変だし。

秋山こお『王様な猫の陰謀と純愛』

秋山こお『王様な猫の陰謀と純愛』ふたり(ひとりと一匹?)は、どんどん一体となっていく

唯一の救いは、シータ(四郎)があまりに光魚に惚れぬいているので、ネコとは思えぬほど忍耐強く、光魚の命令には従順ということだろうか。
そりゃ、四郎の方が、光魚より、顔はいいし、背も高ければ肉体も美しく、運動神経の良さはいうまでもなく、IQも高いけど(ネコのくせに)!
そして四郎の方が、はるかに金持で、バックについている力もマフィア並に強いけど(ネコのくせに)!
それでも、惚れた弱み、シータは必死に光魚のご機嫌を取り、光魚もなんとなく、自分は巨猫のつがい相手なのだという現実を受け入れつつある…

ああ、やっぱり羨ましすぎるぞ、この状況。
私もシータみたいな大きなネコ科とくらしたい!
私の小学校時代の夢は・・・同級生たちが「スチュワーデスさん(当時はFA/CAをそう呼んだ)」とか、「お花屋さん」とか、かわいらしく述べている中で、私ひとり「ライオンかチーターを飼いたい」だったのだから!(笑)

『王様な猫と調教師』に続きます。

(2002.6.8)

『王様な猫』シリーズ

秋山こお『王様な猫の陰謀と純愛』

秋山こお『王様な猫の陰謀と純愛』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『王様な猫の陰謀と純愛』
『王様な猫』シリーズ、第3弾。

  • 著:秋月こお(あきづき こお)
  • イラスト:かすみ涼和
  • 出版社:徳間書店 キャラ文庫
  • 発行:2000年
  • NDC:913.6(日本文学)小説
  • ISBN:4199001395 9784199001390
  • 255ページ
  • モノクロ挿絵
  • 登場ニャン物:アルファ、ゼータ、シータ、シグマ
  • 登場動物:ダイスケ(犬)

 

 

著者について

秋月こお(あきづき こお)

7月生まれ、蟹座、AB型、神奈川県出身、熊本県在住。『やってらんねェぜ!』、『セカンド・レボリューション』、『アーバンナイト・クルーズ』、他。

『王様な猫』シリーズ

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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