mimi『Dear,こげんた』『君はぼくの声になる』

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2019年6月「動物の愛護及び管理に関する法律」等が改正され、今年2020年6月1日から一部が施行されました。その改正・施行された中に、動物殺傷罪等の厳罰化【第44条】があります。

・動物を殺傷した場合:2年以下の懲役又は200万円以下の罰金⇒(改正後)動物を殺傷した場合: 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金

・動物を遺棄・虐待した場合:100万円以下の罰金⇒(改正後)動物を遺棄・虐待した場合:1年以下の懲役又は100万円以下の罰金

私(サイト管理人)としては、まだ手ぬるい罰則だとは思うものの、前進であるのは確かです。なにしろ、ほんの20余年前、1999年までの「動物の保護及び管理に関する法律(昭和48年10月1日法律第105号)」では、動物虐待の罰則は、

第13条 保護動物を虐待し、又は遺棄した者は、3万円以下の罰金又は科料に処する。

だったのですから。たとえ15年間毎日ご飯を用意して、トイレ掃除をして、昼は膝で甘え夜は必ず一緒に寝た愛猫を目の前で殺されても、犯人に科せられたのはわずか3万円以下の罰金のみ!!それが平成初期の法律だったのです。なんて情けない。

この「動物の保護及び管理に関する法律」が名前も中身も改正されて「動物の愛護及び管理に関する法律」になったあとも、動物愛護家たちの不満は大きかったのでした。少しマシになった程度、まだ全然不十分!

そんな時に、「こげんたちゃん事件」が起こりました。それまで動物愛護に無関心だった人たちや、猫嫌いの人たちまで震え上がって「これはどうにかしなきゃならない」と思わせたような、そんなむごたらしい事件でした。身の毛もよだつとはまさにこのこととしかいえないような、おぞましい事件でした。

またこの「こげんたちゃん事件」こそ、動物愛護法をさらに改正させていく道の、大きな原動力となった事件でもありました。

mimi『Dear,こげんた』『君はぼくの声になる』

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子猫をネット上で公開虐殺した男

2002年5月7日、ネットの巨大匿名掲示板「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」で、子猫が公開虐殺されました。

この巨大掲示板には「犬猫大嫌い」というスレッドがあります。そこで、ある男が、自宅バスタブの中で、何の罪もない子猫を無残に切り刻みゆっくり惨殺する様子を、写真とともに克明に報告したのです。こともあろうにスレッド住民は喜んではやしたて、あおられた男は調子にのって、ますます恐ろしく残酷な行為を繰り返しました。

たちまちネット上が大騒ぎになりました。

何人もの人が警察に通報しました。20年前は、ネット上の、しかも匿名の掲示板に書き込まれた内容に、警察がまじめに耳を傾けるような時代ではありませんでした。それでも人々は通報しました。黙っていられなかったのです。

警察は、案の定、ほとんど動きませんでした。

ネットで署名活動が始まりました。アメリカ在住のmimiさんが、子猫のためのホームページを立ち上げました。「Dear,こげんた」となづけられたそのページには、たちまちアクセスが集まり、リンクが広がり、ネットとは無縁な人たちも署名活動に参加してくれるようになりました。

そして、ついに。

ついに、ネットの声が警察を動かしたのです!犯人が逮捕されたのです!長い辛い道のりでしたが、人々の熱い思いがようやく実った瞬間でした。動物愛護の歴史の中では、まさに金字塔の記念すべき瞬間でした。

こげんた事件のあらまし

2002年5月7日
某大手掲示板上で子猫を公開虐殺する事件が発生

2002年6月12日
【Dear,こげんた】個人のホームページ設立。書類送検で終わりそうになっていたこの事件の署名活動がはじまる。

2002年8月7日
犯人 異例の逮捕

2002年9月30日
初公判
子猫虐殺 ネット掲載の男に懲役6か月求刑
起訴事実認める

2002年10月21日
犯人 有罪判決
懲役6か月執行猶予3年
『Dear,こげんた』page6

この本は、2冊とも、一匹の野良の子猫「こげんたちゃん」に涙した何万人もの人たちが寄せた投稿やメールの一部を、選んで編集したものです。本の著者名は「mimi」さんとなっていますけれど、mimiさんご自身の文章はごくわずかです。ほぼ全本が、投稿で占められています。猫と暮らしている人や、猫が好きな人はもちろん、猫嫌いの人もいます、毒親に育てられた人やDVをうけた人、、学校でいじめられた人もいます。あらゆる立場の人々が、それぞれの思いをこめて、こげんたちゃんに心を寄せ、、泣き、動物達のためになんとかしたいと声をあげています。

あかん。
ここまで書いただけで、滂沱の涙・・・

そもそもこの本はずいぶん前から持っていましたし、読んでもいましたが、ずっとレビューを書けずにいたのは、泣けてどうしようもなくなっちゃうからだったんですよね。
今回の改正動物愛護法施行にともない、頑張って書きましたhが、これ以上は無理なのでもう終わりにします。

最後に。
涙を拭くためのハンカチ、あるいはバスタオルを用意してからお読みください。
あまりに心が繊細な方にはお勧めできません。でも猫好きを自認されている方にはできるだけ知ってほしい出来事です。

mimi『Dear,こげんた』『君はぼくの声になる』

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※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『Dear,こげんた』
この子猫を知っていますか?

  • 著:mimi
  • 出版社:ハート出版
  • 発行:2004年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:9784892954597
  • 216ページ
  • カラー口絵、モノクロイラスト(カット)
  • 登場ニャン物:こげんた、ほか
  • 登場動物:-

 

『Dear,こげんた』目次(抜粋)

I. An Incident 嘘であってほしかった
The Beginning 震える手
Action ダイアル110
Depressed 痛み
Sympathy モラル
Sympagye replay 海の向こうから
Abused この子はわたしと同じ
Ignorance 悲しい現実
Rescue ガス室からの生還
投稿

II. A miracle 声が届いた日
Voice 1%の確率
投稿
Rescue2 旅立ち
Message to Japan 祖国へ送るメッセージ
Open the door 心のドアを開けた日
Passion 隠された情熱
投稿

III. Hope 虹の橋へ
Make a precedent 前例
Life 日常の中で
Hope 目標に向かって
Rainbow Bridge 虹の橋
投稿

ガンバの叫びが環境省へと届いた日
米国の民間動物保護期間
私たちに出来ること

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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『君はぼくの声になる』
歩きはじめたそれぞれのこげんた物語(ストーリー)

  • 著:mimi
  • 出版社:ハート出版
  • 発行:2009年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:9784892956478
  • 252ページ
  • カラー口絵、モノクロイラスト(カット)
  • 登場ニャン物:こげんた、他多数
  • 登場動物:犬

 

目次(抜粋)

1章 Seed 種 蒔かれた勇気
★こげんたちゃん事件――概要
ほか

2章 Bud 芽 国会に届いた光の兆し
★手を挙げてくれた国会議員
ほか

3章 Sprout 若葉 歩き出した物語
★サイトに寄せられたメッセージ それぞれの思い
ほか

4章 Care ケア 虐待を停めるために
★動物虐待に潜む恐ろしい犯罪心理
ほか

5章 Growth 生長 命を繋ぐ人たち
★要らない命?--それぞれの保健所
ほか

まとめ
あとがき

巻末資料(1)米国法務省少年犯罪課 広報より
巻末資料(2)動物虐待に関する事件簿 表
巻末資料(3)あなたにできる50の事!
巻末資料(4)動物愛護法――改正点要約
参考資料


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9.3

猫度

9.5/10

うるうる度

9.5/10

猫好きさんへお勧め度

9.0/10

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