樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

 

監修:かばきみなこ。

『幸せになりたければねこと暮らしなさい』って、そんなこと、あまりに当然すぎて。わたし的には、猫と暮らしていないのに幸せなんてアリエナイ!猫こそすべての幸せの基本、幸せの素、幸せの種ニャ~!!!

で、ございますから、

この本に書かれている内容も、どれもこれも当然すぎて?
「にゃにを今更」
ってくらいにゃのでありますが、

にもかかわらず、つぃタイトルにつられて本を購入して読んでしまいました。

その結果、猫様の有難さをますます実感した次第でございます。

ねこと暮らすことは人生のさまざまなカテゴリーにまたがって役に立ちます。そのことをお伝えするため、この本ではあなたが得られる効果ごとに章を分けました。
ねこはあなたの心の苦痛を和らげ、身体を健康にしてくれます(第1章)。ねこはあなたに自信を与え、自己評価を高めてくれますし(第2章)、ねこはあなたの社会生活を円滑にし、さらには仕事のレベルを上げてもくれるのです(第3章)。そして最後に、その効果を実際に得ていただくために、幸せになるためのねことの暮らし方(第4章)としてお伝えします。
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猫が心の苦痛を和らげてくれることは猫好きな人ならだれでもよく知っていることではあります。著者はさらに突っ込んで、なぜ和らぐのか、脳内の化学物質のオキシトシンやセロトニン等カタカナの専門語をいくつか使って、医学的に説明していきます。NHK等の教養番組のように、やさしく且つ説得力のある解説です。

その第1章での説明を基に、以後の各章も説明していきます。決して他者に迎合しないねこと暮らしていれば、人間も自分らしさをとりもどせる!ねこのような気まぐれな相手と上手に附き合えるようになれば、人間関係もうまくいく!そればかりか、しつけというものの効かないねこと暮らすことで、部下を力で従わせるのではなく個性を尊重しうまく長所を引き出して使える上司となれ出世までしちゃう!

もちろん、他の動物でも癒し効果は得られますし、自己啓発本やカウンセリングや塾などでも、これらのことを学ぶことは可能です。が、作者いわく、

しかし結論から言えば、やはりねこでなければならないのです。

その理由は2つあります。
1つは、この本に書かれている全てを同時に満たすのは、ねこしかいないということ。ここまで幅広い好影響は、他の動物だけから得ることはできません。(後略)
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私も同意見です。ねこほど学ぶべきところの多い動物は、他にちょっと思いつけません。交流、という意味では馬はとてもよさそうです。でも馬を抱いて布団には入れません。犬はもちろん、人類最高の友とまでいわれる存在ではありますが、犬は「しつける」必要があり、なかなか人と「対等」にはなれません。

その点、猫はあきらかに人と対等(あるいは人より上)な地位に平然と座っています。人よりはるかに小さく、甘えん坊で、食べ物も住まいも安全さえ人から与えられているのに、人類を悠然と見下ろしています。

すごい生き物です。この本でそのすごさが、さらによくわかります。

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

でも、正直な感想を申しあげますと、

この本って・・・

どのように作ればベストセラーにすることができるか、本と読者の世界を知り尽くしたプロが、徹底的にプロデュースした結果、目論見通りにベストセラーになりました、って感じもしましたです・・・ごめんなさい。

まず、前フリが長いです。「はじめに」「目次」「序章」とあって、32ページ目からやっと本文「第1章」がはじまります。TVドラマ等で、ドラマティックな曲とともにさまざまなハイライトシーンがパッパッと流れて、やっと本編が始まるのと同じようなかんじです。

それから、著者が猫好きでいらっしゃるのはよくわかるのですが、それにしても猫を飼うメリットを並べすぎです。ほぼメリットしか書いてないところに、「これはヒトを幸せにするために書いた本だね」って思ってしまいます。

もし本当にネコを幸せにしたければ、ネコを飼うときの注意点やデメリットも多く書かなければならないはずです。なのに、この本にはねこと暮らす不都合がほとんど書いてない。これではテレビショッピングみたいです。こんないいことがある!さらにこんな特典も!うわお!すばらしい!さあ、いますぐかいましょう!的な。

まあ、テレビショッピングの宣伝文句とは違って、本に書いてあることは全部事実ではありますけれど。猫こそ、最高で最良の同居相手です。間違いなく。

でも、だからこそ、私は他人に安易に「猫を飼いなさい」とは勧めたくはないのです。ヒトが幸せになるためにネコが不幸になってはいけないと、強く思うからです。十分な覚悟のない人には、決して猫を飼ってほしくないのです。肝心なのは猫を幸せにすること。猫が幸せになれば、人の方も確実に幸せになりますから、まずは我執を忘れて、とにかく猫第一に考えること。

私ならこんなタイトルの本を作りたいです。
『幸せになりたければねこを幸せにしなさい』

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

ページ下の猫が少しずつ移動します。パラパラマンガにはなっていません。

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

  • 著:樺木宏(かばき ひろし)
  • 監修:かばき みなこ
  • 出版社:株式会社 自由国民社
  • 発行:2016年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:9784426121822
  • 2581ページ
  • <

  • 登場ニャン物:松千代、きじたろう、他
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

はじめに

序章 人生で大切なことはすべてねこが教えてくれる
悩み多き人間社会の、ねこの新しい役割とは?
ねこと暮らすと、それがそのまま人生をよりよくする「ねこ開発」になる
ほか

第1章 なぜ、「ねこ」は健康にいいのか?
不安にさいなやまされているとき、ねこがあなたに与えてくれるもの
ねこが癒した自閉症の少女の話
癒されたければ、ねこの手を借りなさい
ほか

第2章 ねこと暮らすと「自分らしさ」を取り戻せる
自分らしい生きかたのヒントは、ねこに学ぼう
全米が驚いた、ねこの捨て身の恩返し
ねこがあなたを、より愛情深い人にする理由とは?
ほか

第3章 一流の人は、なぜねこと暮らすのか?
ねこに振り回されるとき、あなたに起こる変化とは?
「ねこたらし」の社会心理学
結局「ねこ好き」が多くを手に入れる
ほか

第4章 幸せをくれるねことの上手なつきあいかた
ねこと上手くいくなら、人間関係も上手くいく
ねこに対しては常に「Yes」が正解
仲良くしたけりゃふっかるねこをもみなさい
ほか

本書に登場した、著者に学びをくれたねこ達
おわりに


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樺木宏『幸せになりたければねこと暮らしなさい』

7.5

猫度

9.5/10

面白さ

6.5/10

猫好きさんへお勧め度

6.5/10

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