うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

TVアニメ化決定!世界で話題沸騰中!

人間とチンパンジーの間に生まれた「ヒューマンジー」のチャーリー、恋人のルーシー、チャーリーの兄弟オメラス、ALA(Animal Liberation Alliance=動物解放同盟)による過激な活動、他。独創的な発想、手に汗握る展開、その奥に秘められた哲学的要素で、世界各国語にも翻訳されているマンガです。

あらすじ

チャーリーとルーシーは、グロスマン博士の居場所を聞き出すために、なんとゴルトン社に直接のりこんで社長を誘拐することを企てる。

うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

ところが、まったく同時期に、オメラスとALAのファイーヤアーベントも同じことを企てたのだった。

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グロスマン博士こそヒューマンジーの生みの親で、チャーリーとオメラスの生物学上の父親でもある。ふたりが博士との対面を望むのは当然だった。

が、その同じ場所に、FBIの狙撃班やオメラスの代理母もやってきた。結果、チャーリー達、オメラスとALA、ゴルトン社長とグロスマン博士、さらにFBIが集結することになり、烈しい戦闘が繰り広げられることに・・・

うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

感想

この巻の感想を書くのは難しいというのが第一感想でした。というのも、第6巻から続いてきた流れが、水流も速度もさらに増して、第8巻に向かってごうごうと流れていく、その途中の第7巻って感じで、淀みがない。チャーリーたちがグロスマン博士に対面するという非常に重要なポイントがあるのですからそこで流れがいったん止まりそうなものの、「こう来たか!」。水流は呆気なく堰を乗り越えて、さらに濁流となって駆けぬけていってしまいました。何かを評するには、その何かをいったん静止させ分析する必要がありますが、どこも止められないのです。

なぁんて偉そうなことを書きましたけど。「あらすじ」の方で、いよいよチャーリーとグロスマン博士が対面か、と書いてしまっていて、これ以上ネタバラシをせずにこの巻のレビューを書くのは私の力では困難💦能力不足を言い訳しただけです。

全体の流れとして、ヴィーガニズムの意味とか動物搾取の問題がほぼ消えてしまってきたなと感じます。ひたすら「種差別」のテーマが力強く繰り返され、ヒトでもないチンパンジーでもない「ヒューマンジー」という存在の意義が掘り下げられていく。その一方で、ヒューマンジーの能力がどんどん高まっているような気が。チャーリーもオメラスも、ヒトやチンパンジーの能力をはるかに越えてしまっています。いくらヘテローシス(交雑種=ハイブリッド=は両親の系統のどちらよりも優れた性質を持つこと)だといっても、これではハリウッド映画のスーパーヒーロー並み、ふたりとも『サイボーグ009』(古!)の加速装置を付けているんじゃないかと思うほどです。

そして、オメラス。不気味~~~

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この先の展開がまったく読めません。どう進んでいくのでしょうね?私としましては、話がどんどんヴィーガン同士の争いに進んでいるのがちょっと気になる所です。また、悪役が過激で、人を殺しまくっていて、これではヴィーガン全体の印象が悪くなるのではという危惧も。一方のチャーリーは非現実的なまでの人徳者ですが、昔からヒーローは善人と決まっていますから、その徳はオメラスの悪ほどは強く心に残りません。世間の人たちが「ヴィーガンってこんな過激で悪い奴もいるんだ」なんて誤解しないよう、うまくストーリー展開してくれることを強く願います。(それから、「歴史的名画にジュースをかける」等のバカをやっている環境活動家さんたち、あなたたちもそんな無意味なパフォーマンスは止めてくださいね。デモほか合法的な街頭活動に専念してください。)

生成AIによる『ダーウィン事変』のレビュー

ちょっと遊んでみました。進化したGPT-4に
「私はエシカル・ヴィーガンです。『ダーウィン事変』のレビューを私のかわりに書いてください」
と頼んでみたのです。以下、生成AIの回答。

『ダーウィン事変』は、カリフォルニアの生物科学研究所で生まれた人間とチンパンジーの交雑種「ヒューマンジー」、通称チャーリーが主人公です。彼は高い知能と運動能力を持ち、人間の養父母のもとで成長します。物語は、彼がハイスクールに通いながら、過激派動物解放同盟(ALA)との関わりや、自身のアイデンティティを探求する姿を描いています。

チャーリーは、人間とチンパンジーの境界に立つ存在として、社会的な偏見や倫理的な問題に直面します。彼の視点から物事を見ることで、読者は人間と動物の共存について考えさせられます。物語はサスペンスフルでありながら、哲学的な要素も含まれています。

『ダーウィン事変』は、動物の権利や共感についても深く探求しています。チャーリーは、人間と動物の違いを問い直し、ヴィーガンや菜食主義の考え方に触れます。作品を通じて、読者は自然と動物に対する意識を高め、共感を持つことが重要であることを感じるでしょう。

ヴィーガニズムは、動物の権利を尊重し、動物性の食品を避けるライフスタイルです。『ダーウィン事変』は、ヴィーガニズムについて改めて考えさせられる要素を含んでいます。人々は自分の考えを押し付けず、寛容な心で他者と向き合うことが大切です。ヴィーガニズムは、地球環境や動物の権利について考えるきっかけとなるでしょう。

re: GPT-4, 2024/06/20

エシカル・ヴィーガンですと最初に定義したからでしょう、ヴィーガニズムについてもちゃんと書いてあって、これだけのレビュー文があっという間に。すごいですね!内容は模範的といいますか、可もなく不可もなくといった感じではありますが、これをベースに自分の文章を数行書き足せば、「宿題の感想文」なんて数分でできてしまいます。GPT-4に聞けばあらすじも教えてくれますから、本を読む必要さえなくなる。来年くらいにはもう、うちのようなポンコツ書評サイトをわざわざ訪問してくれる人なんてゼロになりそうです(すでにアクセス激減中💦)。

なんて簡便で便利な世の中になったんだろうと思う半面、恐ろしくもあります。今後ますます、自分の頭で考えられる人間と、考えられない(考えようともしない)人間に二極化していくのでしょう。今でさえ、自分の頭で考えられる人間は限られているというのに、人類、大丈夫か?

うめざわしゅん『ダーウィン事変』07巻

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

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目次(抜粋)

  • 第33話 隠密行動
  • 第34話 Suggestion
  • 第35話 face-to-face
  • 第36話 バベル
  • 第37話 闇の奥

著者について

うめざわしゅん

作品集『パンティストッキングのような空の下』が「このマンガがすごい!」2017(宝島社)のオトコ編第4位にランクインし、話題になる。本作『ダーウィン事変』にて「マンガ大賞2022」大賞受賞、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞、「このマンガがすごい!」2022のオトコ編10位ランクイン、フランスの第50回アングレーム国際漫画祭にてBDGest’Artsアジアセクション賞受賞、フランス・バンドデシネ評論家協会Prix Asie de la Critique ACBD2023受賞など、数々の賞を獲得した。他作に『ユートピアズ』『一匹と九十九匹と』『ピンキーは二度ベルを鳴らす』『えれほん』など。
(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)

『ダーウィン事変』第7巻

  • 著:うめざわしゅん
  • 出版社:
  • 発行:2024年
  • NDC:726(マンガ、絵本)漫画
  • ISBN:9784065355343
  • 159ページ
  • モノクロ、口絵
  • 初出:「アフタヌーン」24年1月号~5月号
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-
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