『猫の絵画館』
浮世絵から近代絵画までアートになった愛くるしい猫たち。
と、帯に書いてあります。
その通り、数多くの猫の絵、それも美術的にも名作といわれる絵ばかりを集めた絵画集です。
嬉しいのは、ところどころ、猫の部分アップも並べて掲載されていることです。
猫が目当てで本を買う私のような人間にとって、これはとても有難い編集です。
猫好きな方、絵画好きな方、単に「美しいもの」が好きな方、
どなたにもお勧めできる、よくまとまった一冊。
22cm x 17cm と手ごろな大きさで、価格も1600円と、絵画集としては安いのも嬉しいですね。
なお、本の表紙絵は、稲垣仲静「猫」、大正8年(1919年)頃の作品。
裏表紙は、小川永濯「美人愛猫図」、明治時代の作品。
菱田春草「黒き猫」、明治43年(1910年)。
磯田湖龍斎「美人愛猫図」、江戸時代。
歌川国芳「曲亭翁精著八犬士随一 犬村大角妖猫退治」、江戸時代。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫の絵画館』
- 編集:コロナ・ブックス編集部
- 出版社:平凡社
- 発行:2008年
- NDC:720 絵画集
- ISBN:9784582634365
- 126ページ
- カラー
- 登場ニャン物: 多数
- 登場動物: -
目次(抜粋)
- 第1章凝視する可憐な猫たち
- 「群獣図屏風」円山応挙
- 「斑猫」竹内栖鳳
- その他
- 第2章ナルシストの近代の猫たち
- 「牡丹と猫」荒井篁一郎
- 「猫」吉藤義雄
- その他
- 第3章 江戸から明治時代の繊細な猫たち
- 「綿花猫図」長澤蘆雪
- 「猫図」月僊
- その他
- 第4章 愛くるしい錦絵の猫たち
- 「娘に猫」歌川国政
- 「風俗三十二相 うるささう」月岡芳年
- その他
- 第5章 戯れつくユーモアたっぷりの猫たち
- 「美人愛猫図」磯田湖龍斎
- 「びじんに猫図」百川子與(英松斎長喜)
- その他
- 第6章 妖怪になった猫たち
- 「頂波数右衛門 中村芝翫・猫の中のり市村羽左衛門」歌川豊国
- 「昔語岡崎猫石妖怪」歌川豊国
- その他
- 第7章 擬人化された猫たち
- 「猫のすずみ」歌川国芳
- 「猫の六毛撰」歌川国芳
- その他
- 主な画家略伝
- 「斑猫」寸猫 榊原吉郎
- 「逸楽の友」のために 谷川渥
- トパーズ色した歓びの木の実 合田佐和子
日本画や浮世絵が好きな私にとっても、これはほしい本ですねぇ。
すてきです。
色もきれいですし、猫さんはアップされているし、言うことなしの本ですよ~ =^_^=