與倉豪『猫』
細密ペン画で描かれた猫達の画集。
非常に細かいタッチで、毛の一本一本まで書き込まれています。
どこかなつかしい、ふつうの日本猫がほとんど。
それもそのはず、「街の人気もの」も多く描かれています。
床屋さんの看板猫。
喫茶店の看板猫。
仕立て屋さんの看板猫。
履物屋さんの看板猫。
猫たちは、大あくびをしていたり、にゃっころんと転がっていたり、よりそっていたり、ただ座っていたり。
ふわっとした毛並みが、いかにも柔らかそう。
ちょっと面白いのが、背景は白(というか、背景無し)の絵が過半数なのですが、背景が黒の絵もけっこうあるということです。
真っ黒ではなくて、いぶし銀ならぬいぶし黒?
ざらざらとした質感を感じさせるような、黒に白い点々が散った黒です。
満天の星空をも彷彿させる背景色です。
(2003.5.30)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫』
- 著:與倉豪 (よくら ごう)
- 出版社:学習研究社
- 発行:2002年
- NDC:726(画集)
- ISBN:4054016170 9784054016170
- 61ページ
- モノクロ
- 登場ニャン物:多数
- 登場動物:-