ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』

世界的大人気シリーズ、ハリー・ポッターの1作目。
Wikipediaによりますと、「ハリー・ポッター・シリーズ」は、
73の言語に翻訳された本シリーズの全世界累計発行部数は2024年の時点で6億を突破しており、史上もっとも売れたシリーズ作品となっている。
もちろん、映画も大ヒット。制作はワーナー・ブラザース、現在8作、このハリーポッターシリーズを含む「「魔法ワールド」」シリーズの累計興行成績は世界歴代5位の77億ドルだそうです。舞台にもなっています。
ストーリー
孤児の少年ハリー・ポッターは、赤ちゃんの時に、唯一の親戚であるダーズリー家の前に置かれました。ダーズリー家はハリーを育ててこそくれましたが、邪魔者扱いがひどく、息子のダッドリーはすごい意地悪。ハリーは階段下のクローゼットで小さくなって寝るような毎日でした。
11歳の誕生日に、巨漢ハグリッドが訪ねてきて、ハリーが魔法使いであることを知らせます。そして親切なハグリッドに教えられたとおり、ホグワーツ魔法魔術学校に入学します。
学校では、空飛ぶ箒、化学調合、魔法の呪文の唱え方など、魔法使いになるためのあらゆる授業が行われます。ロン・ウィーズリーとハーマイオニー・グレンジャーというふたりの親友にもめぐまれます。
そんな中、ハリーたち3人は、「賢者の石」という不老不死の力を持つ魔法の石が学校に隠されていることを知り、さらに、それを狙う悪者がいることに気づきました。そして、この貴重な石を守るために、3人は恐ろしい敵に立ち向かう決心をします。
感想
この作品は他人のDVDで映画のほうを先に見てしまいました。『賢者の石』しか見ていませんが、とても面白く、無料で見られる機会があれば他の作品も見てみたいです。(わざわざ映画館まで出かけていったり、自分用のDVDを買うほどではありませんが・・・)
そしてて原書を購入したことさえ忘れ、そのまま何年も、本は積読本棚の目立たない場所にずっと眠っていました。
この間、ふと掘り出して、何気なく読み始めたら、めっちゃ面白いじゃんか!やっぱり私は映像で見るより活字で読む方が好きですね。なぜなら活字の方が深いし、想像もはるかに広がるからです。映画の『ハリー・ポッターと賢者の石』の制作費は約1億2500万ドル(約125億円)もかかったそうで、制作にかかわった人数は数百人とも数千人ともいわれているようですけれど、・・・ごめんなさい。やっぱりローリングという天才作家がひとりで書いた文字だけの文章のほうが、私には映画より、ファンタジックでファンタスティックです。
(ところで「ファンタジック」という言葉、本来は「fantastic」の誤用とされているが、和製英語として今や定着、「幻想的な」という意味で広く使われているそうですね。英語オリジナルかと思ってた~汗)
もし、映画は好きだが本はまだ読んでいなかった、という方がいらっしゃいましたら、ぜひお読み下さい。ぜったいに楽しめると思います。
なお、私が読んだのは原書のイギリス英語版です(Bloomsbury Publishing Plc.、2000年版)。児童書ですから平易な英語で読みやすいです。英語が苦にならない方は、翻訳ではなく、原書の方をおすすめします。そのほうが雰囲気が出て、イギリスの魔法の世界により入りやすくなると思います。なお、オリジナルのイギリス英語版は『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』ですが、アメリカ版ではなんと『Harry Potter and the Sorcerer’s Stone』と変更されていて、これじゃまるで『吾輩は猫である』を『僕は猫である』に変更したみたいで、すごい違和感を感じてしまったのは私だけでしょうか。どうせ英語で読むなら、イギリス英語版で読んで欲しいです。

さて、ところで、猫。
『賢者の石』に出てくる猫は2ニャンです。といっても、最初の猫はプロフェッサー・ミネルバ・マクゴナガルが変身した猫です。本物の猫ではありません。彼女は猫になるのがお好きなようで、何回か猫に変身しています。
もう1ニャンは、ミセス・ノリスという猫。幽霊(魔法は使えない)のアーガス・フィルチの飼い猫で、彼女の仕事は生徒たちの校則違反を見つけてフィルチにいいつけること。だから生徒達からは嫌われています。でもミセス・ノリスは仕事熱心なだけなんです。こんなに働き者で忠実な猫なら私なら飼いたいです。猫らしい、実に魅力的な猫だと思いました。
そしてにゃんと。ワーナーブラザーズ公式サイト内に、こんなページも見つけました↓
「ハリー・ポッター」シリーズに登場する猫のなかで一番を決めるなら?

それにしても、ハリー。赤ちゃんのときからずっと、育ての家族からほぼ虐待のような待遇を受け、学校でもいじめられっ子としていつも小さく縮こまって生きてきたわりには、とても勇敢で正義感に満ちた少年として描かれています。ハリーは学校で魔法の使い方を覚えていきますが、それ以上に、学校がハリー自身に魔法をかけてしまったかのようです。そのくらい少年ハリーの覚醒ぶりはすばらしいのです。もしハリーが魔法を使えなくなっても、この性格なら人気者のままでいられそうです。
この児童書が、大人たちをも巻き込んだ世界的ベストセラーとなった理由、読んでよくわかりました。ベストセラーになるべくしてなった作品でした。『不思議の国のアリス』や『ホビット』にも通じる、イギリス独特の魔法の世界でした。おすすめ。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像にあえてボカシをいれる場合があります。ご了承ください。

著者について
J.K.ローリング J.K.Rowling
世界中で愛読されたハリー・ポッター・シリーズは、これまで累計5億部以上を売り上げ、80カ国語に翻訳された。これまで、大英帝国勲章、レジオンドヌール勲章、ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞など、いくつもの賞を受賞してきた。
(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)
『ハリー・ポッターと賢者の石〈新装版〉 』
- 著:J.K.ローリング J.K.Rowling
- 訳:松岡 佑子(まつおか ゆうこ)
- イラスト:佐竹 美保
- 出版社:静山社
- 発行:2019年
- NDC:933(英文学)児童小説
- ISBN:9784863895201
- 480ページ
- イラスト
- 原書:”Harry Potter and the Philosopher’s Stone” c1997
- 登場ニャン物:ミセス・ノリス、猫(ミネルバ・マクゴナガル教授が変身)
- 登場動物:フクロウ、ヒキガエル、ネズミ、犬、ケルベロス(3頭の犬)、ドラゴン、ケンタウロス、ユニコーン



