本村伸子『ホルモンの異常に気付いていますか!?』

『犬と猫のためナチュラルケアシリーズ6~ペットの健康、常識の裏の顔~』。
ホリスティック医療の観点から書かれた獣医学シリーズ6冊目。
実は私の愛猫レオは、甲状腺機能亢進症である。
10歳の時の血液検査では異常なかった。12歳のときに見つかった。抱くと軽くなった。よくトイレに行くようになった。
しかし、薬は絶対に嫌だそうだ。飲ませようとすると逃げ回る、暴れる、あげくにつらそうにゲーゲーとむせる。無理に捕まえると歯を食いしばる。無理矢理口をこじ開けても飲み込まない。口にいれて、かなり長い間口を押さえて、さあ飲み込んだかと思うと、家具の後ろにいってペッと吐き出す。
これではストレスを与えるばかりで何にもならない。ついには投薬をあきらめるしかなかった。
幸い、この本には甲状腺機能亢進症のナチュラルケアも書いてある。そのひとつに、コリンがあった。
・コリンの豊富な食材の給仕
コリンを多く含む食材としては、卵黄、レバー、ビール酵母、小麦や米の胚芽があります。
(p.34)
この、わずか1行の記載にとびついた。卵黄やレバーは、たまに一口食べる程度で、いつもは食べてくれない。小麦や米の胚芽を食べさせるのは難しい。幸いビール酵母なら、粉状のものをフードやおやつに振りかけて、気にせず食べてくれる。人間用の質の良いものを与えている。多少のビール酵母を与えたところで、劇的な効果は望めないだろうけれど、1日でも1分でも長く一緒に暮らしたい愛猫である。この1行だけで、このシリーズを買った価値はある。
シリーズ最後の本となるこの6巻目でも、著者は繰り返し、ペットフードと混合ワクチン過剰摂取について、警笛を鳴らし続けている。
100%手作り食は難しいにしても、なるべく幅広く色々な食材を食べさせることと、ワクチンについて考え直すことは、必要ではないかと思う。だって自分自身が毎年毎年、病気にもなっていないのに7種だ9種だと混合ワクチンを接種されるなんてイヤだもの。理屈ではなく、感情的に恐い。
(2009.8.12.)

本村伸子『ホルモンの異常に気付いていますか!?』

本村伸子『ホルモンの異常に気付いていますか!?』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
犬とネコのためのナチュラルケアシリーズ
本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ6『ホルモンの異常に気付いていますか!?』
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本村伸子 犬と猫のためナチュラルケアシリーズ1『ガン/腫瘍』
『ホルモンの異常に気付いていますか!?』
犬と猫のためナチュラルケアシリーズ6~ペットの健康、常識の裏の顔~
- 著:本村伸子(もとむら のぶこ)
- 出版社:コロ
- 発行:2005年
- NDC:649(獣医学)
- ISBN:4990180364
- 128ページ
- モノクロ
- 登場ニャン物:-
- 登場動物:-
目次(抜粋)
はじめに
第1章 内分泌系疾患
1.内分泌の働きを知ろう 2.なぜ内分泌系疾患が増えているのか? 3.内分泌系疾患と自分でできる改善法 4.内分泌系疾患の犬や猫の食事とサプリメント
第2章 脳神経疾患
1.脳神経系の働きを知ろう 2.脳神経系疾患と自分でできる改善法 3.脳神経系疾患の犬や猫の食事とサプリメント
第3章 寄生虫感染
1.外部寄生虫 2.内部寄生虫 3.消化管寄生虫予防の食事管理
第4章 目と耳の疾患
1.目の構造 2.様々な眼疾患 3.目の健康を保つための食事管理 4.耳の構造 5.耳の病気 6.耳の健康を保つための食事管理
おわりに
本シリーズを終えるにあたり