アナトール・フランス小説集12『やせ猫』
「やせ猫」という名前の場末のカフェでの話。
猫はまったく出てきません。
「やせ猫」という名前の場末のカフェに集まった人達の話です。
まだ世界的に植民地が残っている時代ならではの話です。
あ、フランスという国では今でも植民地を持っていましたっけね。
ついでに・・・、この「アナトール・フランス小説集第12巻」にはもう一編「ジョカスト」という小説が収録されていますが、「ジョカスト」にも猫は出てきません(猫という単語が確か1回だけ出てきたかな。その程度)。
で、私は「やせ猫」より「ジョカスト」の方が面白かった・・・
なんというか、今の時代には失われた倫理観?昔の人は純粋だったのか、それとも不自由すぎたのか。
あるいは素直でなさ過ぎたのかもしれません。
現代日本では理解しがたい心理だろうと思うのであります。
そして、アナトール・フランスの小説は是非フランス語の原文で読みたいと思わせる物があるのです。
私のフランス語力では全然まったく読めないのが非常に残念。
はい、そうです、この短編をワザワザ番外編に入れたのは、「フランス語がすらすら読める人がうらやましいな~」と言いたかったと言うだけのことでした。
ごめんなさい。
(2004.01.12)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
アナトール・フランス小説集12『ジョカストとやせ猫』
短篇集
- 著:アナトール・フランス Anatole France
- 訳:『ジョカスト』佐藤正彰、『やせ猫』杉捷夫
- 出版社:白水社
- 発行:2000年
- NDC:943(フランス文学)短篇小説
- ISBN:4560048924 9784560048924
- 261ページ
- 原書:”Jocaste et le cha maigre”; c1925
- 登場ニャン物:-
- 登場動物:-
目次(抜粋)
- ジョカスト 佐藤正彰 訳
- やせ猫 杉捷夫 訳