東雅夫:編『猫路地』
20人の作家たちによる猫短篇集。
猫が登場する小説を集めたもの。
いずれも数ページ程度の、ごく短い作品です。
猫好きには楽しい、夢のひとときをどうぞ。
『猫火花』 加門七海
実に発想が楽しい。こういう話、好きだなあ。
『猫書店』 秋里光彦
猫でなければなりたたないストーリー。犬じゃいけません、やはり猫でないとこの雰囲気は出ません。最後の落ちもなかなか素敵。むふふと一人ほほえんでしまったお話。
『妙猫』 片桐京介
これも、猫ではければというお話。ほんのりとした色気と寂しさ、でもなぜかホッとするような小品です。
『猫波』 霜島ケイ
これは、あらゆる飼い主の夢かもしれません。ある意味、非常にうらやましい。
『猫魂』 化野燐
日本の古い言い伝えが基となっています。スティーブン・キングにも似たような発想の小説があったっけ。
『猫鏡』 花輪莞爾
これだけ小説ではなく、エッセイです。というより猫研究論文の部にはいるでしょうか。論文というほど固くはありませんが。花輪氏らしい短編です。
他の収録作品。
『猫ノ湯』 長島槇子
『猫眼鏡』 谷山浩子
『花喰い猫』 寮美千子
『猫坂』 倉阪鬼一郎
『猫寺物語』 佐藤y弓生
『魔女猫』 井辻朱美
『猫のサーカス』 菊地秀行
『失猫症候群』 片岡まみこ
『猫闇』 吉田知子
『猫女房』 天沼春樹
『猫視』 梶尾真治
『四方猫』 森真砂子
『とりかわりねこ』 別役実
『密猫』 皆川博子
(2007.12.24.)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫路地』
- 編:東雅夫(ひがし まさお)
- 出版社:日本出版社
- 発行:2006年
- NDC:913.6(日本文学)小説
- ISBN:489048955X
- 253ページ
- 登場ニャン物:葉月、睦吉、白玉(しらたま)、業平(なりひら)、巴、ゆき、みみ、グリ、チビトム、ブーニャ、シロリ、他多数
- 登場動物:-