ドクター・ヘリオットの『猫物語』
猫を思う気持ちに国境はにゃい。
ヘリオット先生はイギリスの獣医さんです。
のどかな田園地帯に住み、牛や馬などの大型の家畜を50年も診てきました。
勿論、イヌネコも診ます。
でもこの本は、獣医学の本ではありません。
先生の猫、及び、先生が出会った魅力的な猫と飼い主達のお話です。
日本もイギリスも、猫の飼い主は変わらないなあというのが感想でした。
猫に完全に魅了され、猫っかわいがりし、猫が病気になろうものならみっともないほどオロオロします。
そしてヘリオット先生ご自身も、自分の猫に何かあるとやはりオロオロしてしまうのです。
そのオロオロっぷりは、獣医師とは思えないほど(笑)。
ふだんは冷静に飼い主さんたちに接しているはずなのにねえ?
そんな、飼い主と同じ感覚のヘリオット先生にとても親しみを感じます。
(2002.4.10)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『ドクター・ヘリオットの 猫物語』
- 著:ジェイムズ・ヘリオット James Herriot
- 訳:大熊榮(ひらがな)
- 出版社:集英社文庫
- 発行:2001年
- NDC: 934(英文学)エッセイ
- ISBN:4087604055
- 229ページ
- 原書:”James Herriot’s Cat Stories” c1994
- 登場ニャン物:アルフレッド、オスカー、ボリス、オリー、ジニー、エミリー、モーゼス、フリスク、バスター
- 登場動物: -
目次(抜粋)
- 作者からのメッセージ
- 1 アルフレッド―お菓子屋の猫
- 2 オスカー―社交家の猫
- 3 ボリス―逃げ足が速い猫
- 4 オリーとジニー―うちに来た二匹の子猫
- 5 エミリー―紳士の家に住み着いた猫
- 6 オリーとジニー―済みつく
- 7 モーゼス―灯心草の中で見つかった猫
- 8 フリスク―死の淵から何度もよみがえった猫
- 9 オリーとジニー―最大の勝利
- 10 バスター―ボールを拾ってくる猫
- *訳者あとがき
- *猫は猫のことば 角野栄子
- *ジェイムズ・ヘリオット著作リスト