星野智幸『われら猫の子』

表紙の猫がとても美しいが。

星野智幸『われら猫の子』表紙の部分アップ
タイトルは「われら猫の子」だし、カバーの絵もきれいな猫たちの絵で、さぞ猫がでてくるだろうと期待したのですが、違いました。
収録されている11編の短編のうち、猫が出てくるのは表題にもなっている「われら猫の子」だけで、それも、それが猫でなければならないようなストーリーとは感じられず、唐突に猫が出て来て、しかもただの脇役。
いや、脇役といえるほどの役すらない存在です。
だから「猫本」ではありません。
どの話も非常に幻想的。
私は「紙女」と「チノ」が面白いと思い、サッカーに興味ないから「翻訳実況中継」は面白くなかったけど、読む人によって感想も好みも色々違ってくるでしょう。
好きな方はきっとツボにはまるのでは?
(2008.8.28.)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『われら猫の子』
- 著:星野智幸(ほしの ともゆき)
- 出版社:講談社
- 発行:2006年
- NDC:913.6(日本文学)短篇小説集
- ISBN:4062136953
- 210ページ
- 登場ニャン物:サッカー
- 登場動物:-
目次(抜粋)
紙女
チノ
トレド教団
われら猫の子
ペーパームーン
翻訳実況中継
夢を泳ぐ魚たち
砂の老人
雛
ててなし子クラブ
エア