赤瀬川源平『猫の文明』

人間の文明の中に隠れるようにして、密かに、猫の文明が発展している?
日本人の心をもっとも端的に現すもののひとつに、茶道があげられることは、誰でも異存はないだろう。
赤瀬川氏は、子供のころ、家に犬も猫もいなく、どちらかといえば動物嫌いだったそうだ。
それが、大人になってから猫と接するようになった。
そして、人間同様、猫にも犬にもお茶の精神があることを発見(?)。

赤瀬川源平『猫の文明』
この本は、白黒の写真を1章に一枚ずつ出して、どのようにお茶会をしているのかを説明した本である。
どうということのない、日常風景の中に、わび・さび・を見つけ出し、さりげない猫の動作の中に、お茶の作法を見いだす。

赤瀬川源平『猫の文明』
「はじめに」の中で、作者はこう書いている。
たしかにこの話、冗談ではある。でも冗談だけではない。冗談の一言で立ち去る人は、ものごとに政治経済の一面だけしか見ることのできない人である。つまり文明を感受することができない。
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あなたもおひとつ、猫たちとお茶会に参加しませんか?
犬の参加(=写真)も多くあります。
(2003.3.15)

赤瀬川源平『猫の文明』

赤瀬川源平『猫の文明』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『猫の文明』
- 著:赤瀬川源平(あかせがわ げんぺい)
- 出版社:毎日新聞社
- 発行:2002年
- NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
- ISBN:4620315869
- 177ページ
- モノクロ
- 登場ニャン物:クリ、ミヨ、他
- 登場動物:犬