加藤由子『ねこと遊ぼう』

イラスト豊富で見やすい飼育書。
中身はイラストと文章が半々って感じで、とても見やすい作りです。
そして、内容は、さすが加藤由子さん。
薄い本の中に、猫に対するきめこまかい愛情が感じられます。
たとえば、「ねこを連れてくるときの注意」。
午前中か、午後の早い時間につれてくるのが良いと提案。ねこが新しい家になれるための時間を確保するためと書いています。
お昼ごろまでにはつれてきたい、これは私も同意です。猫の為もですが、もうひとつ、ヒトは昼行性の動物だから。夜になれば、ふつう、ヒトは寝てしまいます。つれてきた猫のようすを、なるべく長くしっかり観察して、大丈夫と確信しできてから寝て欲しいのです。
そして、イラストの中では、「電車ではひざの上に。床の上の振動が大きい。」なんてことも書いています。
こういう細かさは、実際に猫をつれで電車に乗ったことのある人でないと書けませんよね。
後半の『観察・実験』も面白い。
たとえば、つめとぎについてのページでは、「どんな場所でつめとぎをするのか調べよう」とあって、藤の家具だの、布のソファーだの、いくつかのイラスト。
面白いと思うのは、「ソファーで爪とぎさせないためでは」ではなく、どこで爪とぎするかの観察対象としてのソファーであるということ。
そして、
ねこは、つめの引っかかりやすいものでつめとぎをする。―――家の中のどんなものより、とぎ心地のよさそうな材質のつめとぎ器を選ぶのがつめとぎのしつけのコツ。
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つめとぎのしつけは「してはいけないところでしたら叱る」とかではなく、人間がよく観察して、猫自身に選ばせよう!
この姿勢、この視線が大切なんですよ。
ね~~♪愛猫家の皆様♪

加藤由子『ねこと遊ぼう』

加藤由子『ねこと遊ぼう』ほかの動物のウンチのことまで書いてあるのがオモシロイ
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『ねこと遊ぼう』
小学館基本攻略シリーズ
- 著:加藤由子(かとう よしこ)
- 出版社:小学館
- 発行:1999年
- NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
- ISBN:4092041098 9784092041097
- 143ページ
- 登場ニャン物:多数
- 登場動物:-
目次(抜粋)
- カラー・ねこたち
- はじめに
- ねこの飼い方
- ねこを上手に抱いてあげよう
- ねこのための住まいづくり
- ねこの食事と健康管理
- こんなときどうすればいい?
- 観察・実験
- 耳
- 目
- 鼻
- 口
- ヒゲ
- その他
- おわりに