緑川ゆき『夏目友人帳』
可愛いすぎるのに頼れる妖怪、ニャンコ先生大活躍!
夏目貴志(なつめたかし)、男子高校生。
生まれて間もなく両親を亡くて後、親戚の間をたらいまわしにされ。
ようやく父の遠縁、心優しき藤原夫妻に引き取られ、落ち着くことができた。
タカシの祖母の名は夏目レイコ。
娘(タカシの母)でさえ記憶にないほど若くして亡くなり、憶えている人もほとんどいないが、それは美しい人だったそうな。
孫のタカシと、祖母のレイコには、他人には言えない共通点があった。
それは、「あやかしのものを目に映すことができる」ということ。
ふつうは人の眼に見えない妖怪変化の類が、この二人にはバッチリ見えちゃうということだ。
タカシはある日、偶然、ニャンコ先生を閉じ込めていた結界の封印を破ってしまった。
ニャンコ先生とは、外見こそコミカルな招き猫型三毛猫だけど、その正体は、斑(まだら)という高級な妖なのである。
長い間 まねき猫を
依代(よりしろ)に封印されて
いたから体が形に
なれてしまったが本来はとても優美
な姿なのだ
ニャンコ先生は、祖母レイコを良く知っていた。
ニャンコ先生によれば、
人は誰も彼女を
理解(わか)らなかった彼女はいつもひとりだった。
いつもいつも
ひとりだった人とうまくつきあえななかったレイコは
うさばらしに
見かける妖怪たちにかたっぱしから勝負を挑んだ。レイコは強力な妖力をもっていて
・・・ほとんどイビリだったわけだが
相手を打ち負かしては
負けたほうが子分に
なるという約束を
守らせるため
紙に名を書かせたそれを集め
まくったのが
『友人帳』だ
この友人帳を持つ者は、多くの妖怪を統べることができる。
また、もし友人帳を燃やすと、名を書かれた妖怪も同じ目に合う。
だから妖怪たちは次々と、名を取り戻すため、レイコ=タカシを探し、追いかけてくるのだ。
事情を理解したタカシは、妖怪たちに名を返すことにし、そして、ニャンコ先生に頼み込む。
おれが途中で
命を落としたら
友人帳は譲るから頼むよ先生
力をかしてくれ
ニャンコ先生は、封印を破ってくれた恩もあるしと、しかたなく用心棒を引き受け、表面上はタカシの飼い猫となる。
でも本音はいつだって、友人帳が欲しいだけ。
友人帳を奪う機会を、虎視眈々と狙っている。
・・・・・
というわけで。
あまたの妖怪、魑魅魍魎が出てくる、あやしげなマンガなわけだけど、何と言いましょうか。
このニャンコ先生の風貌がなんともいえず、愛嬌ありすぎで。
猫じゃらしを振ればちゃっかりじゃれるし。
夜はタカシの布団にもぐって一緒に寝るし。
登場する妖怪たちも、どこかコミカル。
だからぜ~んぜん、怖くありません・・・!!
マンガは『LaLa DX』および『LaLa』(白泉社)で連載。
漫画単行本は、2013年5月現在、第15巻まで刊行、第16巻は7月発行予定。
アニメやドラマCDにもなった。
さらに、カレンダー、ぬいぐるみ、ストラップ、その他。
ニャンコ先生キャラグッズ は大人気。
と、・・・
これじゃあ単なる「紹介」であり「書評」になってないが(汗)
色々な妖怪が出てきて、タカシを襲ったり助けを求めたり、そしてタカシが一人一人に、いえ、妖怪だから一匹一匹という表現が日本語しては正しいのかもしれないが、とにかく、各々に名前を帰していく、それをニャンコ先生が手伝う、という話であり、そういう漫画をレビューしろといわれてもねえ。
下手に書けばネタバレになるだけだし。
そんなことより、とにかくとにかく、ニャンコ先生がかわいい!最高!
それ以外、いう事ありません、。
ニャンコ先生の魅力の前には、他の些事なんかぜ~んふ吹っ飛っびます。
それほどにインパクトのある、強烈に可愛い、ゆかいな招き猫ちゃんにゃので~す♪
いい歳して、私もキャラグッズ欲しぃ~
(2013.5.5.)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『夏目友人帳』
1-15巻
- 著:緑川ゆき(みどりかわ ゆき)
- 出版社: 白泉社 花とゆめCOMICS
- 発行: 2005年(第1巻)
- NDC : 726 マンガ
- ISBN : 9784592171584(第1巻)
- 登場ニャン物 : ニャンコ先生
- 登場動物 : 妖怪たち