エラリー・クイーン『七匹の黒猫の冒険』

魔女の世界に紛れ込んだような、ミステリー短篇。
猫嫌いの寝たきりお婆さんが、毎週1匹ずつ黒い子猫を買う。
それも、同じ大きさ、同じ目の色の子猫ばかり。
疑問に思った探偵の推理が始まる・・・
短編だが本格的推理小説。
つまり、事件解決の鍵がすべてさりげなく文中に隠されている。
最近日本でよく見られるような、ストーリーも終盤近くなって「実は・・・」と新たな人間や事実がでてきて、それが犯人、というような、安直な推理小説ではありませんからご安心を。
(そういうルール破りの推理小説って頭に来ません?
推理小説の王道はやはり、犯人もヒントも最初から出していながら、読者は最後の最後まで謎解きができないというものだと思うのです。書く方は難しいでしょうけれど。
でなければ、犯人は最初からわかっていて、それをどう推理して追いつめていくかの過程を楽しむものがよいですね。)
(2002.4.10)

エラリー・クイーン『七匹の黒猫の冒険』児童書です。三毛猫ホームズもいますね。

エラリー・クイーン『七匹の黒猫の冒険』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
世界の名探偵5『エラリー・クイーン』
七匹の黒猫の冒険他
- 著:エラリー・クイーン Ellery Queen
- 訳:堀内一郎(ほりうち いちろう)
- 出版社:岩崎書店
- 発行:2001年
- NDC:933(英文学)ミステリー短篇
- ISBN:4265067352
- 215ページ
- モノクロ挿絵
- 原書:”The Adventure of the Seven Black Cats” c1934
- 登場ニャン物:7匹の黒い子猫
- 登場動物:-
目次(抜粋)
- 七匹の黒ネコの冒険
- 告げ口便の冒険
- 死んだネコの冒険
- *名探偵の事件簿