ティーク『長靴をはいた牡猫』(戯曲)
ドイツ・ロマン派作家が、あの猫を舞台化。
「小説(海外)」に分類しているが、正確には「戯曲」である。
ご存じ、民話「長靴をはいた猫」をベースとしたもの。
風刺に満ちたティークらしい作品だ。
舞台の上で舞台をやっている構成で、舞台上の観客が、演劇に、いちいち文句をつけたり、喝采したり、揶揄したりと、うるさく進行を妨害する。
ダブル舞台上で演じられているのはあの「長靴をはいた猫」そのままのストーリーなのだが、風刺されているのは、当時の文壇世相そのものであろう。
ごく短い戯曲なので、さらっと読めます。
気軽にどうぞ。
なお、ティーク(1773-1853年)は、ドイツ前期ロマン派を代表する作家。
(2002.4.21)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『長靴をはいた牡猫』
- 著:ルードウィヒ・ティーク Ludwig Tieck
- 訳:大畑末吉
- 出版社:岩波書店
- 発行:1983年
- NDC:942(ドイツ文学)戯曲
- ISBN:4003244311 9784003244319
- 126ページ
- 原書:”Der gestiefelte Kater” 1979
- 登場ニャン物:ヒンツェ
- 登場動物:-