岩合光昭、他『海ちゃん』
副題:『ある猫の物語』。
今やすっかり有名人となった、岩合さんの写真集。
文庫サイズの写真集でありながら、当時の猫愛好家の間では大評判となりました。
「海ちゃん」と書いて「かいちゃん」と読みます。
拙サイトにもコメントをいただいています。
【推薦:あんこ様】
言わずと知れた動物写真家の岩合さんちの長女「海ちゃん」。
逗子の自然に囲まれて、たっぷりの愛情につつまれて暮らした「海ちゃん」の姿がステキな写真と文で綴られています。
ここ2年間くらい私のベッドサイドにはいつもこの本が。
何度見ても読んでも心がホカホカになります。
私の精神安定剤みたいな本ですね。
(2002.4.17)
たしかに、ホントにかわいいんです。
ごく普通の茶トラブチの女の子。
白い部分が多く、茶トラ模様が頭やお尻、尻尾などにあります。
特徴的なのが、背中にある、茶色い点々ふたつ。
ちょうど肩甲骨のあたりに、茶色の水玉模様がポンポンとふたつ付いているでしょう。キューピッドの羽根のようにも見え、これを2人は「エンジェル・マーク」と呼んでいます。
可愛いんですけど、・・・
私としては今見ると、ちょっと、というか、かなり、ひっかかるんですよね・・・
海ちゃんの、お外での写真が多くあります。
木に登ったり、雪の中を歩いていたり。
そして、出産。
今も昔も、岩合氏は、「猫の野生性」を称賛しています。
絶賛しているといって良い。
そして、外にいる猫たち、子猫たちの写真を撮り続けています。
外で”自由に”暮らす猫達を、テレビで、マスコミで、感動的に語り続けています。
でも、現在社会は、飼い猫を自由に外にだしたり、好きに出産させることに、否定的であるべきだと思うのです。
猫愛護家の間では、この本が出版された当時から、完全室内飼い+去勢避妊を、強く推奨し続けてきました。
不幸な猫を増やさないために。
愛猫家の皆様。
写真は、おおいに楽しんでください。
でも、あなたの愛猫は、どうか完全室内(敷地内)飼いをして、かつ、適切な時期に去勢避妊手術をしてください。
あなたの猫を適切に管理することは、外猫・野良猫たちのためにもなります。
どうかお願いします。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『海ちゃん』
ある猫の物語
- 著:岩合光昭・岩合日出子(いわごう みつあき・いわごう ひでこ)
- 出版社:講談社・新潮文庫
- 発行:1984年
- NDC:748(写真集)フォトエッセイ
- ISBN:4101198128 9784101198125
- 174ページ
- カラー
- 登場ニャン物:海ちゃん、マリノ
- 登場動物:-
目次(抜粋)
はじまりに―prologue
いたずらざかり―growth
冒険で広がる世界―adolescence
プロポーズの群れ―maturity
真面目な子育て―motherhood
愛のある暮らし―tranaquillity
おしまいに―epilogue
猫の足音――田村隆一