有栖川有栖『ペルシャ猫の謎』
「国名シリーズ」第5弾。
ある男の殺人未遂事件をめぐる謎。
文庫本で47ページの短編ミステリー。
有栖川氏は3ニャンと同居されているそうだ。
こんなストーリーはそういう猫好き作家でないと思いつかないのではないか。
猫のペルは、題名の通りペルシア猫だが、有栖川氏は本当は血統書猫よりごく普通の雑種猫の方がお好きだそうだ。
ペルシャ猫を登場させたのは、国名シリーズで題名を揃えていたから仕方なく、ということらしい。
文庫本の「ペルシャ猫の謎」は、ミステリー短編6作品と、ごく短い小説1作品が収録されている。
そのうち、表題の「ペルシャ猫の謎」と小品「猫と雨と助教授と」に猫が出てくる。
例によって、ミステリーですから、あらすじ(=ネタバレ)は無しということで。
短編推理小説のあらすじやネタを書いちゃったら、それこそ興ざめですものね。
ただこれだけ言っておきます。
猫好きの方がとても満足できる猫の扱い方です。
(2003.9.1)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『ペルシャ猫の謎』
- 著:有栖川有栖(ありすがわ ありす)
- 出版社:講談社 講談社文庫
- 発行:2002年
- NDC:913.6(日本文学)短篇ミステリー集
- ISBN:4062734508
- 323ページ
- 登場ニャン物:ペル
- 登場動物:-
目次(抜粋)
- 切り裂きジャックを待ちながら
- わらう月
- 暗号を撒く男
- 赤い帽子
- 悲劇的
- ペルシャ猫の謎
- 猫と雨と助教授と
- あとがき
- 文庫版あとがき
- 解説・・・千街晶之