アンギャマン『ラーメン赤猫』1巻~6巻

アンギャマン『ラーメン赤猫』

猫が営むラーメン屋!

アニメ化も決定されました!(TBS、2024年7月~)

あらすじ

社珠子(やしろたまこ)がバイトとして雇われたのは、猫のラーメン屋。猫がいるラーメン屋ではない。そんな平凡な店ではない。「ラーメン赤猫」は、運営も、調理も、接待も、製麺まで、すべて猫がやっている店なのだ。

いや、正確には、製麺は猫ではない。虎である。立派な体躯の本物の虎が、店の奥で毎日、せっせと麺をこねている。

 

アンギャマン『ラーメン赤猫』

 

「ラーメン赤猫」に掲げられた看板。

接客 一番  
味  二番

――猫毛に関するご注意――
従業員一同 
十分に注意しておりますが 
ラーメンに猫毛が入ってしまう事がございます。

ご理解の上 お食事ください

店長は茶トラ猫の文蔵。黒猫のサブは調理担当、盛り付けやサイドメニューを任されている。接客胆嚢は白猫のハナ。鉢割れ猫の佐々木は接客・レジ・経理担当。新入りのジュエルの夢は猫によるホストクラブの経営(猫カフェではなく)。

そして、前述通り、製麺担当は虎のクリシュナ。図体はでかいが、シャイすぎて人前に出られないので、奥で作業しているのだ。

猫達も虎のクリシュナも、ふつうに人語を話し、肉球のお手手で器用になんでもあやつる。仕事中はずっと二本足で立ったまま。猫なのに歩いて重いラーメン丼も運ぶ。仕事中は気合で抜け毛を止めている。

そんな店に只一人の人間として、珠子が新たに雇われたのだ。地位は勿論、いちばんの下っ端。珠子の仕事は、ふつうの下っ端らしく、掃除や皿洗い、それから何よりも大事な、猫たちと虎のブラッシング。

猫が経営するラーメン屋は、今日も繁盛しているのだった・・・

 

 

感想

猫がラーメン屋を経営しているというマンガは他にもありました。そにしけんじ『猫ラーメン』

『猫ラーメン』の大将はいかにも猫らしく、ラーメンはまずいし(でも猫がかわいいから店がもっている)、出されるものは猫毛だらけだし(猫好きな客たちは根気よく取り除いて食べる)、しばしば奇想天外なラーメンを創出するし(いくら猫好きでも食べられない)。

 

 

でもこちら『ラーメン赤猫』はちゃんとしたラーメン屋です。誰もがお世辞抜きに美味しいと褒めますし、グルメ評論家がこっそり通っていたりもします。

おもしろいのが、客たちは猫がラーメン屋をやっていることに少々驚きはするものの、それは「少々」程度であり、猫が人語を話したり、調理したり、さらに虎が現れてさえ、わりと普通に接していることです。和風料亭の老舗にはいったら料理長も従業員も全員アフリカ系だったなんて方がきっともっと驚くんだろうな、って程度の、薄い反応。

とはいえ、当然ながら、ほとんどのお客が猫好きです。それぞれ推しの猫がいて、その子に会いたくて通い詰める常連客もいます。中には猫がやっている店と侮ってイチャモンを付けてくるバカもいますけれど、そんなときは虎のクリシュナがちょっと姿をみせればたちまち一件落着。イチャモンを付けるような奴は決まって根は弱虫ですから、クリシュナの姿に震え上がり、二度と文句はいいません。

そして私のお気に入りは、もちろん!! ♡虎のクリシュナちゃん♡(≧∇≦)

 

大きな体に立派な牙のクリシュナが、誰よりも怖がりで、ほんのちょっとのことで涙ぐむ、その様子がもうたまりません。クリシュナファンはお客の中にも多いようです。めったに姿を見せない虎を見たくて、みんなわくわく待っています。

大きな事件はおこりませんが、猫がやっているラーメン屋というだけでセンセーショナルな内容なのですから、もうそれだけで十分です。なんとも愛らしく、頑張り屋さんな猫達。実に魅力的なマンガです。

超おすすめ!

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

ショッピングカート

『ラーメン赤猫』

1巻~6巻

  • 著:アンギャマン
  • 出版社:株式会社集英社 ジャンプコミックス
  • 発行:2022年(第1巻)~(連載中)
  • NDC:726(マンガ、絵本)
  • ISBN:9784088832791(第1巻)
  • カラー口絵、モノクロ
  • 初出:少年ジャンプ+(プラス)2022年15号~(連載中)
  • 登場ニャン物:文蔵、サブ、ハナ、佐々木、ジュエル;クリシュナ(虎)
  • 登場動物:-
ショッピングカート

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA