岩合光昭『ブルース・キャット　Blues Cats』

世界各国の猫さん達。

ギリシア、スペイン、イタリア、イギリス、グリーンランド、アメリカ、カナダ、スリランカ、マダガスカル、コンゴ、ボツワナ、ナミビア、オーストラリア、ニュージーランド、ポリネシア、ガラパゴス、フォークランド諸島。

写真には一切説明もありません。地名表記すらありません。巻末にずらりと地名と該当ページが並んでいるだけです。

Page14の猫さんは、数年前に日本で大流行した「ねこ鍋」のお先をいくもの？
Page18の猫さん、危機一髪、大丈夫か？
Page53の写真は、猫さんではなく、後ろの民家の壁が不思議です。ごく一部しか写っていないのですが、２階建て以上の家で、壁一面に作りつけの植木鉢に花！綺麗だけど・・・どうやって世話しているんでしょう？毎日長いハシゴを上り下りしているんでしょうか？

一番気に入ったのは、page41の、壁の穴から出てくる子猫達。
かわいいけど、・・この子達が飼い猫でありますように！お腹空かせる心配のない子たちでありますように！

・・・そうです、写真に写っているのはすべて「外猫」たちです。野良さんも多く含まれているはずです。
こういう本が今でも店頭にならんでいると、

「ほら、猫はやっぱり外で自由に過ごすのが幸せなんだ。室内飼いや不妊手術なんて人間のエゴ」

と訳知り顔で主張する人が増えそうで、その点だけがちょっと心配。だからお奨め度は低い点数しかつけられません。

どうか、どの子も、幸せな一生をすごせますように。飢えたり、病んだり、寒さに震えたり、虐められたりしませんように・・・

（２０１０．１１．１９．）

岩合光昭『ブルース・キャット　Blues Cats』

美しい壁ですが、上の方のお花はどうやってお世話しているのでしょうね？

猫写真集の定番、コロセウム。