加藤由子『うちの猫にかぎって』
副題:誰も知らないキャットおもしろ生態学。
「雨の日のネコはとことん眠い」とセットで読んで欲しい本。
この本のほうが、加藤さんの猫キチ・親ばか度がさらにアップして、まさに本のタイトル通りだ。
たとえば「猫は芸術品である」の章(74p)。抱いた猫に顔をネコパンチされても、それさえも「たまらなく心地よい」。
そして、猫は芸術品だと惚れぬいている。
人間の実の子供に対して、このような賛美を書いたら気持ち悪いが、うちの飼い猫に対してなら、どれほど賞賛し賛美し称えあげても、少しも嫌みにならないどころか、ほほえましく美しく感じてしまうのは何故だろう。
しかしその一方で、猫にメロメロになりながらも、きちんと観察しているその目の確かさ。
教えられる所がとても多い。
猫初心者の方はもちろん、猫大ベテランの方も、是非読んでください。きっとますます、猫が好きになっちゃいます。
(2002.4.18)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『うちの猫にかぎって』
誰も知らないキャットおもしろ生態学
- 著:加藤由子 (かとう よしこ)
- 出版社:PHP研究所 PHP文庫
- 発行:1991年
- NDC: 645.6(畜産業・家畜各論・犬、猫)
- ISBN:4569563945
- 249ページ
- 登場ニャン物: 多数
- 登場動物: -
目次(抜粋)
- 第1章 猫は台所の王様
- メチャ猫好きと猫とのかたーい絆
- 百年の恋もさめる猫の食事マナー
- その他
- 第2章 茶の間の猫のウンチク学
- タンスの上から見下ろす世界
- 猫の言葉をよむ方法
- その他
- 第3章 ふとん、コタツの中の夢
- 猫も楽しい夢をみる
- 文明は大胆な寝相をつくり出す
- その他
- 第4章 縁側からのぞいた猫の世界
- 神聖なるウンチ処理作業
- 侵すべからず、猫の私的空間
- その他
- 第5章 知らない所でうちの猫は・・・
- 猫の渡世のエチケット集
- 猫のなわばりを探検!
- その他
- あとがき(旧版)
- 文庫版へのあとがき
- 解説 石坂啓