加藤由子『雨の日のネコはとことん眠い』
元祖:猫本バイブル。
猫好きのバイブルのような本。一時期は、仮にも猫好きを称して、加藤由子さんの名前を知らなかったらモグリとそしられても仕方ないだろう、ってくらいに有名な本だった。もちろん、今でも輝きは失っていない。
ネコの習性を、わかりやすく、おもしろく書いている。読んでいるうちにも、ああこの筆者は本当に猫好きなのだなとヒシヒシと伝わってくる。女性らしい優しい目と、厳しい観察者としての目の、両方を兼ねそろえた目で、自分の家の猫をじっくり観察し、その経験を十二分に活かして本にまとめてある。「うんうん、そうなのよね」「うちの子も同じ」「そうだったのか」と、読みながら何度うなずくことか。
平出衛さんの絵も良い。ふわふわして、やわらかくて、つい撫でたくなるようなタッチで、しかしあくまで写実的に、これぞネコといった感じに描かれている。
初めて猫と暮らす人には、必読の書。是非、手に入れて、読んでください。
(2002.4.18)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『雨の日のネコはとことん眠い』
キャットおもしろ博物学
- 著:加藤由子(かとう よしこ)
- 出版社: PHP研究所
- 発行: 1990年
- NDC : 645.6(畜産業・家畜各論・犬、猫)
- ISBN : 9784569675190(PHP文庫版)
- 212ページ
- 登場ニャン物 : 多数
- 登場動物 : ―
目次(抜粋)
- はじめに
- 第一章 猫の体には不思議がつまっている
- 貧しいノラ猫は猫舌にならない
- 猫にも乳歯と永久歯がある
- その他
- 第二章 気まぐれで頑固な猫の行動
- 猫も木から落ちる?
- 爪研ぎは猫のなわばり宣言
- その他
- 第三章 猫のひたいにはどんな脳ミソが?
- 雨の日の猫はとことん眠い
- 猫は一生の三分の二を眠って過ごす
- その他
- 第四章 猫と飼い主は親子の関係で結ばれている
- おしゃべり猫は赤ちゃん気分
- 最近の猫は死ぬときも姿を隠さない
- その他
- 第五章 猫の食生活は変わってきている
- 日本猫の「おふくろの味」は魚
- 猫は食品チェックができる
- その他
【推薦:canon様】
猫の野生の習性とかが自分の家の猫を実験台(?)にわかりやすく書かれていてとても良いのです♪
(2002.4.18)
*サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。