桂木祥『そぞろ迷図』猫眼夜話
『猫眼夜話』シリーズ第2話。
『猫眼夜話』シリーズ第2話だが、第1話はまだ読んでいない。
そのため、最初は登場人物のつながりがよく分からない部分もあったけれど、漫画チックな娯楽オカルトミステリーだから、別にこの第2話から読み始めても支障はなかった。
主人公は「本郷音々子(ねねこ)」。霊が見えるが、「見えるだけ」で、それ以上の能力はなさそう。
愛猫はレキ。141歳の猫又。全身真っ黒で、尾が二股どころか三股に分かれていて、特殊な能力もある。
従兄弟の本郷市松は、ミステリーでは毎度おなじみの‘私立探偵事務所の探偵’である。同じ事務所に、‘憑依体質’な乙木雹介も務めている。
その他、オカルトマニアの12歳・操や、探偵事務所所長・大黒ユリ花等がいる。
依頼人は派手な夫婦だった。16歳の娘が家出したので、絶対に誰にもばれないように探し出してくれと言う。しかし書き置きも何もない、本当に家出なのか、年頃の娘が行方不明になったのならまず警察に連絡すべきではないかと思われるのだが、なぜか母親は、行方不明ではない家出だと決め付ける。
ちょうどその時、憑依体質の雹介がまた霊に憑依される。
一方、操の(父の)知人宅のお寺には、ハンサムで馴れ馴れしい隻腕の幽霊が出て、音々子はなぜかその幽霊にときめいて?
・・・妖怪猫レキはずっと出ているけど、猫としての猫らしい仕事はほとんど無いから、猫度としては低くなります。
(2010.6.21.)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『そぞろ迷図』
猫眼夜話
- 著:桂木祥(かつらぎ しょう)
- 出版社:講談社 講談社X文庫
- 発行:2006年
- NDC:913.6(日本文学)小説
- ISBN:9784062558792
- 269ページ
- 登場ニャン物:レキ
- 登場動物:-