モリス『猫探偵ジャック&クレオ』

モリス『猫探偵ジャック&クレオ』

 

相続条件は、遺産の家に住むことと、遺されたペット達の世話をすること、それから、・・・。

ケイトは29歳の未亡人。
一人息子ジェレミーのために必死で働いているが生活は苦しい。

そんなケイトに思わぬ幸運が飛び込んできた。
名も知らぬ遠い親戚が残した莫大な財産。
相続条件は、遺産の家に住むことと、遺されたペット達の世話をすること、それから、もう一人の相続人と一緒に住むこと。

そのもうひとりの相続人は、ジェイクという同じく二十九歳の独身男。
軍人から警官になり、さらに今は退職して小説家を目指している。
一癖もふた癖もありそうな人物である。

そして、遺産のペットたちとは、ピットブル犬、オウム、ウサギ、ビルマニシキヘビ、アライグマ、フェレット、ラブバードの面々!

遺産金額の魅力に勝てず、ケイトは息子と新しい土地で新しい生活を始める決心をする。
小さなトラブルはあるものの、最初はまあまあうまく行く。
近所の子供が殺され、息子が殺人犯の疑いをかけられるまでは。

この小説、「猫探偵・・・」というタイトルのわりには、猫達は活躍しない。
最も重要な物的証拠は猫が見つけるのだが、それ以外は、残念ながら猫達はいてもいなくても大差ないストーリー展開だ。

それ以上にもったいなく思うのが、各種さまざまな動物たちが登場し、思わせぶりな人物もぞろぞろ登場し、いかにも思わせぶりな設定で固められているのに、人物達も動物たちも活かされていないというか、、、こんな展開なら、別に彼らはいなくても良かったんじゃ?何のために出てきたの?と思ってしまったこと。
今後シリーズ展開して、彼らが次々と活躍するというのならわかるけれど。
(実際、他にも何冊か出ているようではあるが。)

それにしてもアメリカ人って、“元軍隊の精鋭でその後警官か探偵、今はしがない職業についているけれどイザとなれば!”なんて人物が好きですねえ。
映画も小説もそんな男であふれていませんか?

私個人的にはジェイクという男には何の魅力も感じないどころか、むしろかなり嫌いなタイプなのでした!
もうちょっと私好みの男なら、もっと本を楽しめたかも(苦笑)。

(2009.11.2.)

モリス『猫探偵ジャック&クレオ』

モリス『猫探偵ジャック&クレオ』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『猫探偵ジャック&クレオ』

  • 著:ギルバート・モリス Gilbert Morris
  • 訳:羽田詩津子(はた しづこ)
  • 出版社:早川書房 早川文庫
  • 発行:2009年
  • NDC:933(英文学)小説 アメリカ
  • ISBN:9784151783012
  • 476ページ
  • 原書:”What the Cat Dragged In” c2007
  • 登場ニャン物:ジャック(切り裂きジャック)、クレオ(クレオパトラ)
  • 登場動物:ピットブル犬、オウム、ウサギ、ビルマニシキヘビ、アライグマ、フェレット、ラブバード

 

著者について

ギルバート・モリス Gilbert Morris

1929年アーカンソー州生まれ。全米で最も愛されている作家の一人で、クリスチャン向けの小説を中心にこれまで200冊以上の本を執筆。2001年にはEdge Of Honorで最も優れたクリスチャン小説に贈られるクルスティ賞を受賞した。ジャックとクレオが活躍するシリーズは本書の他にThe Cat’s PajamasとWhen the Cat’s Awayが2007年に刊行されている。妻とともにアラバマ州ガルフ・ジョアズに在住。

羽田詩津子(はた しづこ)

お茶の水大学英文科卒。英文学翻訳家。著書『猫はキッチンで奮闘する』訳書『アクロイド殺し』クリスティー、『図書館ねこデューイ』マロン、『猫はひげを自慢する』ブラウン(以上早川書房刊)他多数。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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モリス『猫探偵ジャック&クレオ』

6.7

猫度

6.0/10

面白さ

7.0/10

猫好きさんへお勧め度

7.0/10

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