おぷうのきょうだい『俺、つしま2』

鼻回りからお口にかけてのぷっくりがたまらん!。
と、いつも、見とれてしまうのですよね。このマンガ。なんとも良い味の絵です。そのお鼻にキッスしたくなります。ああ、すばらしい!

待望の『俺、つしま』1の、2巻目が発行されました。さっそく買ってみました。
通常、シリーズ物は1ページにまとめてレビューをアップしているのですが、
こ・れ・は・・・!
あまりにツボにはまりすぎてしまいましたので、この2巻目は新しいページでアップします。
2巻目では、つしまが著者(今の飼い主)に会う前のことが多く語られています。野良猫として生きていた時代。
友達はいました。ガールフレンド的存在もいました。行けばたいてい食べ物を貰える家もありました。それなりにノンキに、それなりに楽しく暮らしていました。
それでも。
野良猫たちは、幸せそうな飼い猫を見ると、複雑な気持ちになります。丸々と肥えて、ピッカピカな猫たち。目ヤニもなく、毎日さぞかしいいもんを食っているのであろう飼い猫たち。
一方の野良猫たちは、自由な生活を謳歌しつつ、その厳しさつらさにも直面しています。

だから、野良猫たちの望みはいつだって、ちゃんと落ち着けるすみかを探すこと。
俺たちが
ずっと安心してくらせる
やさしいニンゲンの家だ
page76
野良猫生活の良さを描きながらも、「自由こそ本来の猫の姿だ!」と礼賛していないところがよいです。
かといって、必要以上に悲惨に描いてはいないところも良いです。
餌やりさんがいれば、野良猫だってそれなりに楽しく暮らしていけるけど、でもやっぱり飼い猫の安定した生活の方がいいんだなと、誰でもが自然に納得できる、巧みな導き方がすばらしいです。

でも、それ以上にすばらしいのが、猫の絵。
表紙。これほど魅惑的に「猫の鼻の下のプックリ感」を描ける漫画家・画家が他にいますか?
カリカリを食べる猫。その軽く閉じられた目の上の浅いシワ。そんなものを、これほどまでに魅力的に描ける漫画家・画家が他にいますか?

で、ありながら。
つしまさん、二本足で立って逃げている(笑x笑)。
もぉ、最高です!!!

人間の方は、美人のおばさんお姉さんなども出てきますが、著者自身はあいかわらずの、バケモノ的な青色爺ぃ・・・
(注:でも設定は「中年女性」!!!)
巻末に、絵葉書が2枚ついています。もったいなくて使えませんけど。
そして、奥付には、もっと嬉しいプレゼントが。
本書の売り上げの一部は動物たちの保護などの活動に活用されます。
だから、猫好きの皆様!
是非、お金を出して買ってください!
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『俺つしま2』
- 著:おぷうのきょうだい
- 出版社:小学館
- 発行:2019年
- NDC:726(マンガ、絵本)
- ISBN:9784093886680
- 191ページ
- 一部カラー
- 登場ニャン物:つしま、テルオ、オサム、ちゃー、しず子(クラウディア)、ズン姐さん、ツキノワ、まむし、ゴロー、狂犬。ほか
- 登場動物:犬
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