ピトケアン『ネコの食事ガイド』

 

副題『ペットとホリスティックに暮らす』。

ピトケアン氏によると、猫たちの病気のほぼ全てが、ペットフードに起因するという。

「ペットフード」とくに「ドライフード」がいかに不自然なものであるか。
ラベルの正しい読み方。
含水量について。
ペットフードに含まれる化学汚染物質や、根拠がわからない「栄養基準」について。
含水量なども勘案した栄養素計算の仕方。などなど。

市販ペットフードを食べていては、猫たちが病気になって当然だという理論である。

それに対し、生の食品には「生命エネルギー」があるという。
良質な食材と、猫にふさわしい栄養を補うためにサプリメントを使って、手作り食を食べさせる。
そうすれば猫の体が根本から健康になり、現在の猫たちを悩ませている病気から解放されるという。

では、手作り食を与えるときのルールとは。
それもピトケアン氏は細かく説明している。

基本食品となる数々とその調理の方法、おやつ、栄養補助食品やサプリメント、ビタミン、カルシウム、タウリン、その他その他。
酵母ふりかけや、ヘルシーパウダーの作り方。
具体的なレシピも複数紹介されている。
牛肉レシピ、家禽肉レシピ、鯖のローフなどのほか、子猫のための特別食などなど。
「ペットに食べさせる選り抜きの食材」リストもある。

この本を読めば、愛猫家なら誰でも心配になって、明日にでも手作り食を始めなくちゃと思うのではないだろうか。
実際、手作り食を実践している人の多くが、この本がきっかけだったと言っている。
世界的に影響を与えた本だと思う。
それだけの説得力がある。

難点は、
・・・手作り食を完璧に作ろうとすると、やはりそれなりに手間暇がかかるということだ。
猫の一生ってそう短くはない。
何年も、場合によっては何十年も、それだけの時間と手間とコストをかけ続けられるかどうか。
あなたにそれだけの覚悟があるかどうか。

手作り食に興味のある人や、すでに手作り食を実践している人にとっては、この本は絶対に読むべき本だろう。
それも何度も繰り返して。
もちろん、立ち読みや図書館では駄目。
必ず買って下さい。

市販ペットフードで良いと考えている人なら、図書館で借りて読んでもOK。
もし読んだ結果、手作り食を試そうと思ったなら、あらためて本を買って下さい。

で、私自身はというと。
結局挫折してしまっている。
今、うちの猫たちの主食は市販ペットフード。
副食やおやつにちょこちょこと手作り食ってところだ。
ところが、どうもうちの猫たち、レオとハナ以外はペットフードの方が好きなんですよね(涙)。
手作り食を大喜びで食べてくれるなら、もっと頑張って作ろうという気にもなるのだが、・・・どうしたものでしょうね?もっと食べてくれ~~!

(2006.9.27)

ピトケアン『ネコの食事ガイド』

ピトケアン『ネコの食事ガイド』

ピトケアン『ネコの食事ガイド』

ピトケアン『ネコの食事ガイド』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『ネコの食事ガイド』
ペットとホリスティックに暮らす

  • 著:リチャード・H・ピトケアン、スーザン・H・ピトケアン Richard H.Pitcairn and Susan H.Pitcairn
  • 訳:青木多香子(あおき たかこ)
  • 出版社:中央アート出版社
  • 発行:2000年
  • NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
  • ISBN:4886399142 9784886399144
  • 264+21ページ
  • 原書: “Dr. Pitcairn’s Complete Guide To Natural Health For Dogs & Cats” c1995
  • 登場ニャン物:-
  • 登場動物:-

 

目次(抜粋)

  • 1 からだにやさしいホリスティックな療法
    • 落とし穴がある西洋医学
    • ホリスティックな療法を実践しよう
    • その他
  • 2 病気の動物の世話の仕方
    • 家で看病するのがいいか、病院がいいか
    • 断食を効果的に行なう
    • その他
  • 3 ネコのための病気別ガイド
    • 病気別ガイドの使い方
    • どこまで治るか、何を期待できるか
    • その他
  • 巻末 緊急時の応急処置の仕方―緊急事態に備えて心得ておきたいこと
    • ●生命徴候の正常値
    • ●ネコの身体部位
    • その他

 

著者について

リチャード・H・ピトケアン、スーザン・H・ピトケアン Richard H.Pitcairn and Susan H.Pitcairn

リチャードは通常の獣医学に飽きたらず、栄養が健康にきわめて重大な影響を及ぼすことに着目し、動物免疫学、特にガンに対する動物の体の免疫反応を研究して博士号を取得。薬草学をはじめとする代替医療に深い理解を示し、なかでもホメオパシー(同毒医療)に造詣が深く、獣医を対象としたホメオパシー・アカデミーを設立。アメリカのホリスティック獣医学を啓蒙・指導する第一人者であり共著者スーザン・ピアトケンは夫人。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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