庄司薫『ぼくが猫語を話せるわけ』

レオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックス!。
イヌ派人間の庄司薫さん宅に、ある日ネコが居候に来た。
公称7.5キロ(実際にはもっとあるらしい)の堂々たる体躯の、8歳のシールポイント・シャム猫、その名もレオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックス!
庄司さんはとまどった。
レオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックスなんて名前はもちろん、愛称ピッツィだって、このネコには似合わない。
どう見たってタヌキだ。
そこで、TANUKI→TNK→タンクとなって、タンクローに落ち着いた。
「赤頭巾ちゃん気をつけて」等で知られる庄司さんの、ユーモアあふれるエッセイ集。
なんだかんだ言いながら、しっかりネコに洗脳されてしまっているところが楽しい。
ところで、庄司さんは、知る人ぞ知る「ピアニストになりたかった作家」。
ホロビッツを自称しているくらいだ。
そして、その奥様は「作家になりたかったピアニスト」の中村紘子さん。
そう、才色兼備の世界的ピアニスト。
クラシック音楽に興味のない人でも、カレーのテレビCMで、かつてお茶の間にはおなじみの顔だった。
そして、レオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックス、改名、タンクローは、もちろん、この紘子さんのネコちゃんなのだった・・・。
(2002.4.20)

庄司薫『ぼくが猫語を話せるわけ』
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『ぼくが猫語を話せるわけ』
- 著:庄司薫 (しょうじ かおる)
- 出版社:中公文庫
- 発行:1978年
- NDC:914.6(日本文学)随筆、エッセイ
- ISBN:4122008735 9784122008731
- 277ページ
- カラー、モノクロ、口絵、挿絵、イラスト(カット)
- 原書:
- 登場ニャン物:レオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックス(ピッツィ)、別名タンクロー
- 登場動物:
【推薦:啓様】
かおるさんちのにゃんこ「タンクロー君」のことなどをつづったエッセイです。タンクロー君はぽっちゃり型のシャムちゃんです。
(2002。4。20)
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