赤川次郎『三毛猫ホームズの失楽園』

あの栗原警視が画家デビュー!?・・・!!
「アダムとイブ」という課題で、絵のコンクールが開かれた。
主審は著名な画家。絵が一枚何千万円というような。
最終審査の結果発表は、その画家の自宅(広大!)で行われた。
そこに、な、な、なんと!栗原警視の絵も特別出展で飾られた。
片山義太郎の上司、つまり、警視庁捜査一課長の絵である。
もちろん、絵が優れているから、・・・であるはずがない!
怪盗ルパンならぬ、ルパン三世ならぬ、「チェシャ猫」と名乗る大泥棒からの、不気味な予告があったからで。
栗原の絵は、刑事達がその場に居合わせる「単なる口実」に使われただけだ。
しかしもちろん、栗原は純粋に「自分の絵が評価された」と有頂天で・・・
もはやすっかり「栗原画伯」気分?
そこへ、恒例の(?)殺人事件が勃発し・・・
片山義太郎。警視庁捜査一課の刑事。独身。永遠の29歳。
片山晴美。妹で、現在、就活中(無職ともいう)。
石津刑事は目黒署所属、晴美に心底ほれ込んでいる。
そして、にゃんといっても、三毛猫ホームズ。
天才猫。
これほどの天才猫なら尻尾を絵筆と絵も描くんじゃないかと期待したが・・・描かなかった・・・残念。
(2000年2月8日)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『三毛猫ホームズの失楽園』
- 著:赤川次郎(あかがわ じろう)
- 出版社:光文社 光文社文庫
- 発行:1999年
- NDC:913.6(日本文学)推理小説
- ISBN:9784334729066
- 323ページ
- 登場ニャン物:ホームズ、チェシャ猫(という呼び名の泥棒=人間)
- 登場動物:-