赤川次郎『三毛猫ホームズの十字路』
晴美が失明!?。
爆弾事件に巻き込まれた晴美。
命に別状はなかったけれど、強い閃光を真正面からあびて、目が見えなくなってしまった。
おそらく失明は一時的、と診断されて、病院暮らし。
一方で。
元刑事の男。
引退後、妻を亡くし、家事のかの字もできず(というより、する気が無く)、汚れた部屋で、ぼんやりと過ごす毎日。
見るに見かねた娘夫婦が引き取ったが、ますますボーっと・・
そんなとき、その巨大団地内に不審者?を発見。
たちまち、元刑事としての使命感がめばえ、男は俄然張り切りだす・・・暴走しだす。
今回は、罪のない人ばかりが死んでいくような。
ちょっと切ないストーリー。
さすがの晴美も、目が見えなくては、大人しくしているしかなく、ホームズも晴美につきっきりで、片山義太郎ひとりが頑張っている感じ。
と、さてさて、ところで!
事件です。
三毛猫ホームズシリーズに、やっと、猫以外の動物が登場!
小型愛玩犬犬(品種は書いてないのでわかりません)、名前はネロ。
登場、といっても、端役も端役、数回1~2行ずつ言及されるだけですが、でもでも!
ホームズシリーズで、猫以外の動物で、名前までついて登場するなんて、たしか初めてですよね。初めてだったハズ。
この調子で、これからどんどん動物たちが登場するといいなあ。
だってこのシリーズ、主役は猫のホームズ!
そりゃ出番はあまり多くないし、ストーリーに都合よく使われているだけで、ちっとも猫らしくないけど(=猫ならではの描写なんてほぼ皆無だけど)、それがにゃんだ!
このシリーズの主役は三毛猫のホームズ。ホームズこそが最重要人物(ニャン物)。
猫が主役なら、他の動物たちもでてこ~い!
それから・・・
前回、晴美ってそれほどモテないよね、みたいなことを書いたら、今回はさっそく、モテた(笑)
といっても、相手は親子ほども歳が違う男だけど。
今回は晴美は目を負傷して、いつもとは比べ物にならない大人しさ。
なのに、いつも通り明るいし、いつもにまして勘は鋭くなっているし、これならモテて当たり前か?
顔は可愛いのですしね。
兄の義太郎?
もちろん、今回もモテています(笑)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『三毛猫ホームズの十字路』
- 著:赤川次郎(あかがわ じろう)
- 出版社:光文社 光文社文庫
- 発行:2012年
- NDC:913.6(日本文学)推理小説
- ISBN:9784334763916
- 328ページ
- 登場ニャン物:ホームズ
- 登場動物:犬
目次(抜粋)
- (付)
〈三毛猫ホームズ〉シリーズ作品リスト