アニー・デュペレ『運命の猫』
猫が、記憶喪失の少女を救う。
8歳の時に両親を中毒で一度に亡くし、妹とは別の家に引取られ、それまでの記憶を無くしてしまった少女時代。
その記憶が、猫達をたどるように思い出すことによって、徐除によみがえる・・・。
ある日突然目の前に現れた「運命の猫」。
それは、「私」が選んだ猫でも、ペットショップで買った猫でもなく、猫のほうから彼女を選んでやってきた特別な存在だった。
その柔らかい毛並みに触れ、決して裏切らない目に見守られることによって、「私」は人を愛し、子供を産み、本を書く力を授けられていく。
魂と魂の触れ合いが、どれほど人の支えになるか。猫に全面的によりかかりながら、猫によって成長していく女性の自伝的エッセイ。
「私」は何匹かの猫達と暮らすが、「運命の猫」はティティとミスイの2匹だけだったという。
ミスイが息を引取るときに「私」の幼い娘が見せる果敢でけなげな態度が、印象深い。
デュペレはフランスの女優で作家です。
(2002.5.11)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『運命の猫』
- 著:アニー・デュペレ Anny Duperey
- 訳:藪崎利美(やぶさき としみ)
- 出版社:人文書院
- 発行:2002年
- NDC:954(仏文学)フランス エッセイ
- ISBN:4409140523 9784409140529
- 237ページ
- 原書:”LeChats de Hasard” c1999
- 登場ニャン物:ティティ、ミナ、ミスイ、ティルー
- 登場動物:-
【推薦:Moel様】
全て書いてあるような、何もないような、うまくコメント書けません・・・・
(2002.5.11)
*サイトリニューアル前にいただいておりましたコメントを、管理人が再投稿させていただきました。