斎藤文治監修『かわいい猫の飼い方BooK』
副題:病気・しつけ・手入れ・食事・健康管理。
はじめて猫を飼う人に良い本だと思います。
発行は1996年。今から20年以上前に書かれた本です。
そのためでしょう、その内容は、私的にはちょっとひっかかる点も多いのですが・・・
何がひっかかるかと言いますと、ネコを飼い始める部分です。
『PART1-5 子ネコはどこで求めるの?』(page20)と、いきなり、あまりに当然という感じで「子ネコ」と書いてあること。
人は必ず子ネコから飼い始めるものだ、そうに決まっているでしょ、みたいな導入に、私なんかはちょっとカチンと来てしまうのです。
どうして子ネコなの?
どうして大人猫や高齢猫という選択肢がないの?
そして、迎える場所の筆頭が「ペットショップ」。
『ローンがきくところが多いので便利です』という文章にもカチン。
アイフ〇のCMじゃないけど、初期資金も用意できない人間に、ペットを購入して欲しくないのです。
だって、お金がかかるのは、購入後なんですから。
もしその子に病気が見つかったら?動物病院の治療費は何万何十万って軽くかかっちゃいますよ。
最初の購入時からローンを組むような資金計画で、どうやって治療費を工面するの?
ペットショップの次がブリーダー、それからキャットクラブ、そしてやっと、「雑種が欲しいときは」近所の獣医さんや保健所、愛護団体などに頼んでおきましょうと書いてある。
なんだかなあ。
ここは猫愛護サイトです。書評などを色々書いていますが、根本は猫愛護サイトだし、そこだけは何があっても譲れません。
その、猫愛護サイト管理人としての意見ですが、
猫が欲しい人は、まず、里親になることから検討して欲しいんです!!
どうか、どうか、お願いします。
この本は、その後も、どんな子ネコを選べばよいのか、とか、ネコの種類と性格、と続いていて。
不幸な猫たちへの配慮とか、思いやりとか、そういうのが読み取れなくて。
なので、高い評価はつけられません、すみませんが。
繰り返しますが、ここは猫愛護サイトですので。
そういう点以外は、色々役に立つことも多い本なんですけれどね。
それだけに残念です。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『かわいい猫の飼い方BooK』
病気・しつけ・手入れ・食事・健康管理
- 監修:斎藤文治
- 著:井下優子
- 出版社:梧桐書院
- 発行:1996年
- NDC:645.6(家畜各論・犬、猫)
- ISBN:4340051020 9784340051021
- 191ページ
- 登場ニャン物:-
- 登場動物:-
目次(抜粋)
PART1 ネコと暮らす前に
PART2 さあ、ネコがやってきた!
PART3 ネコのごはんあれこれ
PART4 ネコの健康相談室
PART5 ネコの美容と上手な手入れ
PART6 ネコとのシャレたおつき合い
PART7 困ったきとのトラの巻
PART8 妊娠と出産
PART9(付録) 老後も楽しく健康に