映画『ネコのミヌース』
人間になっちゃった猫と、内気な新聞記者の、ハートフル・コメディー♡
あらすじ
ティベは新聞記者。なのに内気すぎて、取材ができません。関係者にどんどん突進して取材しなきゃならないのに、つい気おくれしちゃうんです。
とうとう、ボスに言い渡されます。明日こそ記事になるネタを持って来い!でなきゃクビ!
トボトボと歩いて帰る途中、木の上に登った女性に出会います。犬に追いかけられて、思わず登っちゃったのだとか。
これ、新聞記事になるかなあ?ならないよね。ため息。
ティベのアパートは屋根裏部屋。仲良しの女の子(大家さんの娘)とのつかの間の談笑で気を取りなおすも、彼女が去ると、また落ち込みます。明日までにスクープなんて無理だよ。
と、そのとき、日中に会った女性が飛び込んできました。屋根裏の窓から。
彼女は実は猫なのでした。怪しげなドラム缶から漏れた薬品を舐めちゃったら、なぜか美しい女性に変身しちゃったのでした。名前はミヌース。
ミヌースが友達の猫に聞いたという話、信じがたい内容ではありましたけど、どうしてもスクープが必要だったティベは、物は試しと真夜中に出かけ、掘ってみたら?
本当だった!大スクープ!
その後もミヌースのもたらす猫情報のお陰で、記者ティベはスクープのオンパレード。ティベの評判はうなぎ上り、会社から高級車まで貸与されて。
が、そんな時、ミヌースはとんでもない情報を持ってきたのでした。それは町の有力者に関する裏情報、これを暴露してしまったら・・・
感想
猫が人間に変身する子供用コメディと聞いて、たいした期待もせずに観たのですが、
面白かった!楽しめました~
で、あらためて検索したら、主な受賞だけでもこんなに高評価↓な作品でした。ごめんなさい!
●オランダ映画祭最優秀作品賞・最優秀女優賞
●2002年 モントリオール国際子供映画祭最優秀作品賞
●シカゴ国際子供映画祭最優秀国際映画部門・子供審査員賞
記者のティベ、気弱すぎる男の設定ですけれど、日本人規格から見れば体はデカいし顔もごつくて(ごめん)、この外見で気弱?ってくらいです。で、まずそのギャップが面白い。
一方のミヌースは、どこからどう見ても人間の外見で、猫メークも何もしていないにもかかわらず、いつの間にか猫に見えちゃうほど猫っぽくて愛らしい。魅力的な女優さんですね。
また、ティベと敵対する有力者のエレメート氏。これがまた分かりやすい悪役顔で、こんなのが「動物友の会会長」なんてウソだろって感じで、案の定、動物虐待者で、最後にはしっかりとっちめられるのも良いです。その辺のストーリーは見るまでもなく読めちゃうんですけれど、こういう場合は読めた方が安心して観られます(笑)。早くやっつけろ~、って感じで。
そして、猫達。何よりも、猫達。もう、最高!かわいすぎ!とっても勇敢なところも見せるし!
※悪者の前に仁王立ち、いえ、ニャ王立ち!
しかし、いちばん可笑しかったのが、猫達が歌う場面でした。そのシーンでにゃんと、うちの猫達も聞き耳を立てて画面を凝視しはじめたんです。モニターの前にうちの猫達の後ろ頭が並んで、映画の猫集会にうちの猫たちも参加しているみたいになって、もう笑っちゃうほかありませんでした。猫達の歌が終わったらうちの猫達もたちまち興味を失ってしまったようなのも、可笑しかったデス。
こういう映画はいいですねえ。心がほんわり温まります。最近の映画はともすると、「こんな画像だって作れるんだぞ自慢」の迫力ありすぎ画面が多すぎる気がします。「ネコのミヌース」にはそんな大迫力スペクタクルシーンなんてものはありませんけれど、温泉に浸かったあとのような温もりがいつまでも残ります。
猫達、かわいすぎだし!
猫好きさんには超お勧めの映画。ぜひぜひ、ご覧くださいニャ~(=^・^=)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
映画『ネコのミヌース』
“Minoes”
- 出演:タマラ・ボス、バーニー・ボス、フィンセント・バル
- 監督・脚本:フィンセント・バル
- 制作:2001年
- 時間:本編83分 オランダ
- コード:4988064224562
- 原作:アニー・M・G・シュミットの童話
- 登場ニャン物:ミヌース、他多数
- 登場動物:-