Hans Silvester『CATS IN THE SUN』

Silvester『CATS IN THE SUN』

 

青い空、白い壁、猫。

ギリシアはショクエイド諸島の猫達の写真集。

ミコノス、ミロス、サントリン、ティノス、シロス、アマルゴス、フォレンガンドロス、シフノス、パロス、ナクソス、どの島を訪ねても、猫の数の多さに驚くことだろう。(中略)実際、人間と猫、齧歯類の間の大昔の関係が島ではまだ生きている。
(あとがきより)

青い海、白い壁、石畳の道。
のんびりと日向ぼっこする猫達。
地中海の島に、猫はよく似合う。

黒い服を着たお婆さんにご飯をもらう猫達。
日本だけでなく、ギリシャでも、猫とお婆さんの構図はそれだけで絵になるから不思議だ。

(ところで聞いた話では、宗教の関係で、ギリシャ人の女性は、夫を失えばその後一生黒服で過ごすとか。今でもそうなんだろうか?だとしたら、白猫なんか飼ったら大変だなあ。黒い服に白い抜け毛は目立つ・・・汗)

最後に、また「あとがき」からの引用。
猫好きにはちょっと面白い話だろうと思うので。

船の積荷は危険にさらされていた。食料は常に狙われ、それを守るために船乗りたちは船中に猫を飼っていた。猫は錨や帆、コンパスと同じように設備の一部で、猫が乗っていない船を登録したり保険にかけたりすることはできなかった。偉大な船乗りたちが新世界発見の航海に出たときも、いつも猫が一緒だった。麦を守る猫がいなければ馬は餓え死にしただろうし、馬がいなければピサロはインカを制服していなかっただろう。このように猫は世界の歴史において大切な役割を果たしたのだ。英国海軍は1975年になっても戦艦に猫を飼っていた。(アンドレ=マルローは1415年にアギンコートの戦いでフランス軍が猫を飼っていなかったため、いかに敗北したかの印象的な例を記している。イギリス人は猫がいる倉庫に武器を保管していたが、フランス軍の石弓は守られていなかったために、つの部分がドブネズミにかじり切られてしまったのだ。)
あとがきより

ということは、猫こそが、世界史の黒幕?

(2011.2.4.)

Silvester『CATS IN THE SUN』

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Silvester『CATS IN THE SUN』

Silvester『CATS IN THE SUN』

 

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『CATS IN THE SUN』

  • 著:Hans Silvester
  • 訳:姓名(ひらがな)
  • 出版社:トレヴィル
  • 発行:1995年
  • NDC:748 写真集
  • ISBN:4845710234 9784845710232
  • カラー、モノクロ、口絵、挿絵、イラスト(カット)
  • 原書:?
  • 登場ニャン物:多数
  • 登場動物:-

 

著者について

Hans Silvester(ハンス シルベスター)

ハンス・W・シルベスターは1938年ドイツに生まれ、14歳の時に初めて写真を撮影する。ドイツの学校で学んだ後南仏のプロヴァンスに移り住み、1960年に発表した、南仏のカマルグ地方の馬たちを撮影した作品が認められ、そり以後は主にヨーロッパの雑誌に、定期的に作品を発表し続ける。特に環境問題(アマゾンの熱帯雨林、酸性雨、ヨーロッパに残された最期の自然、森林、水)に関するルポルタージュ写真を数多く撮影し、それらの作品は広く世界中で発表、出版されている。

(著者プロフィールは本著からの抜粋です。)


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