『院長・・・アリクイの次はカンガルーがやって来ました!』
原作:田向健一、漫画:菅徳子。副題「タムケン先生のリア獣なドタバタ奮闘記」。
動物病院の「あるあるマンガ」ではありますが。一部、ふつうの動物病院ではおそらく「ありえない!」ではないでしょうか(笑)
町の中の動物病院ですから、とうぜん、犬猫ウサギなど”普通の”ペットが次々と訪れます。でも、この動物病院は、そういう子たちだけではないんです。
タイトルにもあるように、アリクイやカンガルー、巨大ニシキヘビや大トカゲ、かと思えば、ちっぽけなアマガエルや、毒蜘蛛タランチュラ、その他、「え?こんな生き物が街中でペットとして飼われているの!?」とびっくりするような動物たちが、つぎつぎと連れてこられます。およそ生きて動いている生き物で、ヒトが飼うことが可能な生き物はすべて、ここに来ちゃっているんじゃないかと思うくらいです。
簡単に診断がつく場合もあります。診断の必要さえない場合もあります(飼い主が乳首を腫瘍と間違えて来院とか)。しかし、物言えぬ動物、診断がむつかしい例も多いのです。
とくに誤飲の場合は、お腹を開いてみないと、なにが入り込んでいるのか、かいもく見当がつきません。布やビニールはレントゲンにも映りませんからね。しかも多いんですよね、布類等を飲み込んでしまう動物。
で、いざ開いてみると・・・
ウ・うわぁっっ!
なんてものを飲み込んでいるんだあ!?どうして、どうやって、こんなものを飲み込んじゃったの?こわ~~~怖・恐・驚!
動物と暮らしている方には、ぜひ一読願いたい一冊です。おもしろいから、というのもありますが、それ以上に、我が子を同じ目に合わせないよう用心と予備知識のために。
そして、もしこのマンガを見て面白いと思ったならば、ぜひ本の方『珍獣の医学』もお読みください。動物に興味のある人であれば、きっと本の方が面白いでしょう。マンガは本のごく一部を取り出しているだけです。本の方がずっと詳しい。
(【注!】飼うことが可能=飼ってよい、ということではありませんので、そこはどうか、お間違えの無いようにお願いします。アリクイや大トカゲなどは、本来、一般人が町の中で飼うべき生き物ではありません。動物のことを真に思うなら、飼わないでください。)
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『院長・・・アリクイの次はカンガルーがやって来ました!』
タムケン先生のリア獣なドタバタ奮闘記
- 原作:田向健一(たむかい けんいち)
- 漫画:菅徳子(かん のりこ)
- 出版社:株式会社アスペクト
- 発行:2014年
- NDC:726(マンガ、絵本
- ISBN:9784757223295
- 129ページ
- 一部カラー、モノクロ
- 登場ニャン物:数頭
- 登場動物:犬、シマリス、インコ、アリクイ、オオトカゲ、ミニブタ、カメ、カンガルー、他多数
目次(抜粋)
タムケン先生とは?
第1章「犬」編
要注意”犬物”は意外にもあの犬種
レンコン大量消失!犯人は愛犬だった
ほか
第2章「猫」編
手洗いしてもクサッ・・オス猫のオシッコ
瀕死の猫が自宅に戻ったら大復活
ほか
第3章「小動物」編
リスのシッポにはヒミツがあった
まるで中年男性?ハゲたモモンガ
ほか
第4章「超珍獣」編
アルマジロ、ペンギン・・・驚きのペットたち
かわいい顔してマッチョなアリクイ
ほか
第5章「ハ虫類・両生類・クモ類」編
カメは興奮すると○○が出っぱなしに!
飼い主のことが好きすぎる(?)イグアナほか
第6章「飼い主」編
先生、シコリが!いえいえこれは乳首です
困った!喰い逃げなぬ”治療逃げ”
ほか