赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』

赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』

 

女子高校生と義太郎が婚約!?

ガス爆発現場で、女子高校生の絞殺死体が見つかった。
その女子高校生は妊娠していた。

たまたま爆発現場に居合わせた、片山義太郎と、妹の晴美と、三毛猫のホームズ。
片山義太郎は警視庁捜査一課の刑事である。
当然ながら、事件を調査しなければならない立場。
しかし、義太郎は女性恐怖症、若くて元気な美しい女子高校生たちを相手に、四苦八苦。
しかも、こともあろうに義太郎の叔母が、義太郎のお見合い相手に女子高校生を連れて来たりしちゃったものだから、ますます混乱。

その高校には「怪奇クラブ」なるものがあった。
怪奇映画を愛する生徒たちが作ったクラブだ。
「演劇部」もあった(これは大抵の高校にある。)
怪奇クラブと演劇部が共同して、学園祭で自作劇を演じることになり、吸血鬼やフランケンシュタイン、ジギルとハイド、オペラの怪人などが入り乱れる中、さらなる殺人や襲撃事件がおこり・・・

被害者をあわやというところで救い、事件解決のヒントを出したのは、もちろん、三毛猫ホームズ!

と、

例によってホームズは大活躍するのだが、

もう1ニャン、猫が出てくる。
最初の犠牲者の飼い猫だ。

ホームズも、もともとは、第一話『三毛猫ホームズの推理』の犠牲者の飼い猫だった。
飼い主が殺されて、義太郎・晴美の兄妹宅に引き取られたのである。

晴美にニュイ(フランス語で夜)と名付けられた、この黒猫も、ホームズと同じ立場なのだから、ホームズ同様、さぞ大活躍するだろう・・・と期待したんだけどな。
何もしませんでした(汗)
ただホームズと仲良くしていただけ。

ま、大人の猫としては、他の猫とたちまち仲良くなる、というだけで、上出来と言わなきゃならないかもしれませんケドね。

『三毛猫ホームズの大予言』美内すずえ

巻末に、美内すずえ氏による短いマンガの付録があります。
ちょっと得した気分♪

でも、残念ながら、ホームズが、厳密には、少し違うんですよね・・
ホームズの顔は、茶・黒・白の三色にきれいに分割され、背中は黒と茶、お腹は白、前脚は右は真っ黒、左は真白と、三毛猫としてはかなり特徴のある毛並みなのです。
美内すずえ版ホームズの顔は、黒はちょっぴり、茶と白が多いと、少し違っています。
鳴き声も・・・本の中では「ニャー」「ニャーン」「ニャン」と”N”音で鳴くか、「ギャー」と叫んでいますが、マンガでは、ニャーだけでなく、「ミャー ミャー」と”M”音で鳴いています。
だから何だ、と、言われそうなささいな事ですけどね。
でも、気になる(汗)
ごめんなさい。

(1987年11月25日)

三毛猫ホームズシリーズ

 

赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』

赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』

※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。

 

『三毛猫ホームズの恐怖館』

  • 著:赤川次郎(あかがわ じろう)
  • 出版社:角川文庫
  • 発行:昭和61年
  • NDC:913.6(日本文学)推理小説
  • ISBN:4041497876
  • 377ページ
  • 登場ニャン物:ホームズ、ニュイ、チムニイ
  • 登場動物: -

 

目次(抜粋)

  • 三毛猫ホームズの恐怖館
  • 三毛猫ホームズの大予言・・・美内すずえ(マンガ)

 

著者について

赤川次郎(あかがわ じろう)

福岡県福岡市博多区出身。1996年度より金沢学院大学文学部客員教授。父親は元満洲映画協会、東映プロデューサーの赤川孝一。1976年「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞、1980年『悪妻に捧げるレクイエム』で第7回角川小説賞、2006年第9回日本ミステリー文学大賞、2016年『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。多作で知られ、2015年には580冊を突破、累計発行部数は2015年時点で3億3000万部を超えている。三毛猫ホームズシリーズ、三姉妹探偵団シリーズ、幽霊シリーズ、吸血鬼シリーズ他、シリーズ物も多い。

三毛猫ホームズシリーズ

(著者プロフィールはWikipedia他からの抜粋です。)


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赤川次郎『三毛猫ホームズの恐怖館』

7.5

猫度

4.0/10

面白さ

8.0/10

猫活躍度

8.5/10

読みやすさ

9.0/10

猫好きさんへお勧め度

8.0/10

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