T.S.エリオット『キャッツ』

あのロング・ラン・ミュージカル「キャッツ」の原作。
副題『ポッサムおじさんの猫とつき合う法』。
T.S.エリオットは、アメリカ生まれの詩人で、批評家としても名高い。 1948年にはノーベル文学賞を受賞。文学、哲学、心理学に通じ、宗教や道徳への関心も深かった。
高邁な大詩人で大学者のイメージが強いエリオットに、こんなに楽しくてナンセンスな詩集があったというのは意外な感じがする。
が、その反面、いかにもエリオットらしい気もする。
詩の数は全部で15編。
そのうち13編が、個性的なネコ達を愉快に紹介する詩だ。
「おばさん猫ガンビー・キャット」「あまのじゃく猫ラム・タム・タガー」など、名前を聞いただけで楽しく想像がはずむような猫達が、詩人の選び抜かれた言葉で躍動する。
残りの2編は「猫に名前をつけること」と「猫に話しかける法」。
ニコラス・ベントリーの挿絵が雰囲気にぴったり合っている。
(2002.7.7)

T.S.エリオット『キャッツ』

T.S.エリオット『キャッツ』
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『キャッツ』
ポッサムおじさんの猫とつき合う法
- 著:T.S.エリオット
- 約:池田雅之
- 絵:ニコラス・ベントリー
- 出版社:ちくま文庫
- 発行:1995年
- NDC:931(英文学)詩
- ISBN:4480031375 9784480031372
- 127ページ
- カラー
- 原書:”Old Possum’s Book of Practial Cats” c1940
- 登場ニャン物:ガンビー・キャット、ジェニィエニィドッツ、グロウルタイガー、ラム・タム・タガー、ジェリクル猫、マンゴジェリー、ランペルティーザー、デュートロノミィー、ランパスキャット、ミストフェリーズ、マキャヴィティ、ガス(アスパラガス)、バストファー・ジョーンズ、スキンブルシャンクス、モーガン
- 登場動物: