『伴侶動物が出合う中毒』
毒のサイエンスと緊急医療の実際。ネコは人間より毒に弱い。
猫は人間より毒に弱い動物です。
人間より体が小さいというのもありますが、猫は純肉食動物であるということもあります。
捕食動物である猫は、本来、自分が殺した新鮮な肉しか食べません。
つい先ほどまで生きていた獲物ですから、食べ物としては、かなり安全な肉です。
だから、免疫力をそれほど高める必要はなかったのです。
犬は、猫よりは雑食性が強いし、犬の原型は、猫より大きな動物です。
死肉も漁ります。
そのため、犬は猫よりは耐性があります。とはいえ、ヒトほどじゃありません。
ヒトは、きわめて雑食性の強い生き物です。それこそ何でも食べます。
自然のままでは食べられないものまで、加工して食べてしまいます。
毒のある植物を、鑑賞用に家に飾っていたりします。
その上、自然界には無いものまで作って身の回りにふつうに置いています。
それらの中には、ヒトには無害でも、猫や犬にとって毒となるものも少なくありません。
まして、猫も犬も、文字は読めませんからね。
「食べるな危険」と太書きしてあったとしたって、わかりませんから。
大切な愛猫・愛犬を、中毒から守るために。
獣医師だけでなく、一般飼い主の方々にも、有益な一冊だと思います。
※著作権法に配慮し、本の中見の画像はあえてボカシをいれております。ご了承ください。
『伴侶動物が出合う中毒』
毒のサイエンスと救急医療の実際
- 監修:山根義久(やまね よしひさ)
- 出版社:チクサン出版社
- 発行:2008年
- NDC:649(獣医学)
- ISBN:9784885006593
- 206ページ
- カラー
- 登場ニャン物:
- 登場動物:
目次(抜粋)
- 第1章 毒のサイエンス
- 総論(山根義久)
- A.毒と薬の関係(高島一昭)
- その他
- 第2章 毒の由来
- A.植物由来の毒(廣瀬孝男)
- B.動物由来の毒(塚根悦子)
- その他
- 第3章 動物病院での治療の実際(26症例)
- 症例一覧
- 症例1.中枢性筋弛緩剤による中毒症状を示した犬の1例
- その他
- 第4章 家庭における中毒への対処法
- A.症状と摂取物、接触物の確認(藤原明)
- B.飼い主ができる、家庭で中毒を防ぐ方法(佐藤正勝)
- その他
- 索引